スバルショップ三河安城の最新情報。クラブ・スバリズム特別編「トヨタ・ルマン挑戦の歴史」| 2018年7月7日更新

 

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2016年:何かが足りない、トヨタ。それは、偶然を必然に変える力。

リタイヤの原因は、インテークの破損。ここからエアを吸い込んだため、ECUがエンジン異常と判断。セーフモードとなって、エンジンを止めてしまったのです。残り3周、片バンクでも生きていれば。。。トヨタには、まだまだルマンの備えが足りていませんでした。偶然を必然に変える力。何があっても、必ず勝てるだけの知識と経験、技術と対策。トヨタは、ただ速いだけでした。強さが無かったのです。

ただ、2015年の惨敗を考えれば、想定外の善戦。そう考えても良いのかも知れません。

何よりルマンの将来を案じさせたのが、アウディの撤退。VWグループは、ディーゼルゲート事件をキッカケに方針を転換。良いイメージのないディーゼルを諦め、EVを強力に推進していくことになったのです。その結果、アウディスポーツは参戦目的を失ってしまいました。

WEC後半戦はトヨタ6号車が好調をキープしたものの、ルマンでのリードが大きく響き、ドライバーズタイトルはポルシェが手にします。

 

2017年:ポルシェワークスに全面対決を挑む、トヨタ。空前絶後のコースレコードを樹立。

2017年シーズン、トヨタとポルシェは完全なる一騎打ちとなります。これを好機とばかりに、トヨタは3台目のTS050の投入を決定します。これに際し、トヨタは人員が余剰となったヨーストから少なからぬ人員を獲得しています。

この年のWECは、極限の戦いが展開されます。開幕戦シルバーストーンでは一歩も譲らぬ接戦を、トヨタが制して優勝。続く、スパもトヨタが連覇。トヨタ優勢の中、勝負のルマンが始まります。

圧倒的なスピードを発揮したのは、トヨタでした。TS050と完全なる調和を果たした小林可夢偉が、3分14秒791という驚愕のコースレコードを樹立。ポルシェも限界のアタックを試みるも、その差は3秒。まずは、予選をトヨタが制します。

そして、午後3時。決勝スタート。ここで、あのラピエールがドライブする3台目トヨタの9号車が、いきなり遅れを取ります。更に、テルトルルージュでバイコレスの落としたカウルをヒットして、フロントカウルを破損。トップ争いから脱落します。

互いに2台ずつの両雄は、前年の予選に匹敵するタイムで序盤戦を展開していきます。これでは、保たない!誰しもがそう感じる、消耗戦。それは、1988年を思い起こさせました。この年のルマンには、驚きの展開が待っていたのです。

 

2017年:再び悲運に見舞われる、トヨタ。撤退により、ポルシェ打倒は遂に果たせず。

スタートから3時間半、ポルシェ2号車が早くも緊急ピットイン。ガレージに引き込まれた2号車は、フロントMGUの交換作業を開始します。たっぷり修理に50分を要して、2号車は最下位まで後退してしまいます。

次に脱落したのは、8号車トヨタ。セバスチャン・ブエミは、フロントMGUからの異音をピットに訴えるも、テレメトリでは異常を判断できず、ステイアウトを指示。数ラップ後、ピットに駆け込んだ8号車のフロントカウルからは白煙が上がっていました。8号車はフロントMGUの他、大事を取ってリヤのMGUをも交換。何と1時間半近くをピットでロスします。

しかし、トヨタはあと2台。優勢は、明らかにトヨタでした。1号車ポルシェは果敢に攻めていくも、7号車トヨタは実に快調。トップを譲りません。

状況が急変したのは、ペースカーラン。スローダウンした7号車トヨタは、この間を利用してピットイン。ところが、隊列の通過中だったため、ピット出口はクローズ。ここに近寄ってきたドライバーの「サムズアップ」を、オフィシャルの指示と勘違いした可夢偉は、クラッチを繋いでスタートを試みます。しかし、ピットは慌てて制止。この発進で、すでにクラッチは破壊されていました。ユルユルと走り出した7号車は二度とピットには戻って来なかったのです。

残されたのは、9号車。ドライバーは、最悪のラピエール。ペースアップを命じられた彼は、すぐさまLMP2に接触。リヤアクスルから出火して、こちらもピットに辿り着けずリタイヤ。トヨタは3台を投入するも、この年も勝てませんでした。

ただ、ルマンはこれで終わりではありませんでした。快調に走行するポルシェ1号車も、昼過ぎにユノディエールでストップ!この時点で、トップ走行は何とLMP2!ジャッキー・チェンがオーナーのマシンでした。ポルシェ2号車が、何とかこれを抜いて優勝。

結局、この年の勝敗を分けたのは「修理時間」でした。2号車は50分で済ませ、8号車は1時間半を要したのです。もし、8号車も同じ50分なら、勝てたレースだったのかも知れません。

これで、ポルシェはルマン3連勝。この優勝を限りに、ポルシェは919 Hybridプロジェクトの終了を発表。2017年限りでのWECからの撤退を公表します。当プロジェクトを結果だけ見れば、4戦3勝という圧倒的な成績でした。

残りのWECでは、トヨタとポルシェがそれぞれ3勝。シリーズタイトルは、ポルシェのものとなります。

 

2018年:絶対に負けられない、ルマン。激しいプレッシャーの中で見出した、一筋の光明。

ポルシェの撤退により、2018年のWECは一気にシリーズ崩壊の危機に陥ります。トヨタが撤退すれば、ワークスマシンはなし。プライベータだけでは、世界選手権を冠することができないからです。トヨタは熟慮の末に、活動継続を選択。WECは、新たにスーパーシーズンと題し、2019年のルマンを最終戦として、全8戦で開催されることになります。

FIAは、WECに新たなる魅力を生み出すべく、LMP1にプライベータ専用のノンハイブリッドクラス(LMP1-L)を創設。車両規定の優遇により、トヨタとのポテンシャル差を縮めて、幅広いエントリーを募ります。結果、3つのコンストラクタがプライベータ向けLMP1の制作を発表。2018年のLMP1-Lは、3種7台のエントリーという賑やかなスタートを飾ります。

トヨタ陣営が挑むのは、絶対に負ける訳にいかないルマン。勝って、当たり前。負けたら、大恥。絶対に勝つしか無い戦い。それは、凄まじいプレッシャーとなってチーム全体にのし掛かることになります。

その中で、見出した光明。それは、徹底的な準備と対策でした。それまでのトヨタは「最速マシンが最後まで保てば、勝てる」という戦略。しかし、最後の最後で力尽き、幾度も辛酸を嘗め続けてきました。新たにトヨタ陣営は、「絶対に最後まで保たせて、必ず勝つ」という新たな戦略に転じたのです。

 

2018年:意図的に壊したマシンで、徹底的にマシンとチームを鍛え上げる。遂に手に入れた「勝利の方程式」。

ポルシェ無き今、性能向上に意義はなく、開発は耐久性と信頼性の向上に絞られました。絶対に壊れず、何があってもピットまで帰還でき、短時間で修理できるマシンを目指したのです。

耐久テストでは、トラブルに対する対応力を鍛え上げました。テスト中は、マシンを意図的に「破壊」。走行中にテレメトリで異常を発見し、異常箇所を特定。適切な箇所を、短時間で修繕できるよう、徹底した対策が立てられました。タイヤを1本失った状態をシミュレートした、3輪走行はその象徴でしょう。

最速かつ絶対に壊れないマシン。何があっても完璧なサポートを成すチーム。そして、ミスをせず、確実に速いドライバー。ルマン勝利の方程式は、いよいよ完成しつつありました。

トヨタは2018年シーズンに向け、現役最高峰のF1ドライバーであるフェルナンド・アロンソと契約。F1とのダブルエントリーで、シーズンを戦うことを発表。勝利の味と、飽くなきモチベーションを持つ、完璧主義者。アロンソとの契約は世界から注目を集めることになります。絶対に負けられない戦いが、ここに始まったのです。

TS050は、ありとあらゆるトラブルを対策され、最速最強のマシンとして2018年WEC開幕戦スパを迎えます。2台のTS050は、抜群の安定性を発揮。7号車が未登録の封印部品を使用したとして、1周遅れからのスタートとなりますが、しっかり1-2フィニッシュ。前哨戦を無事に終えて、いよいよ本番のルマンへと乗り込みます。

 

2018年:敵がいない、ルマン。トヨタが孤高の戦いの中、遂に完璧にミッションを成し遂げる。

6月16日決勝スタート。デビュー3年目のワークスマシンと、参戦初年度のプライベータマシンでは、ルマンにおける安定性は別格。予選1−2のトヨタは、安定したリードを構築していきます。

こうした場合、問題になるのはチーム間での無用な争いです。オーバーペースが過度にマシンに負担を掛けるばかりか、良からぬミスを誘います。そこで、今回のトヨタ陣営は、7号車と8号車に互いの位置関係とタイム差は、ドライバーに一切伝えていませんでした。まずは、チームとして勝つことを第一義とし、ドライバーもエンジニアもメカニックもすべてのメンバーは与えられた役割に徹する。それを徹底していたのです。

マシンは昨年とほぼ変わらず、チーム体制もほぼ変わりません。ルマンに勝つためにすべきこと。それを成すために、トヨタ陣営は完全に生まれ変わっていました。ピットでは、機械のように正確かつ無駄なくメカニックが動きます。リヤウイングユニットの交換の際も、慌てることなくほんの数秒で作業完了。その仕事ぶりから、トヨタ陣営の完璧な準備が伺えます。

ヒヤッとさせたのは、小林可夢偉がドライブ中にピットインをしそこねたこと。ユノディエール手前から、燃料不足となった7号車は、EVモードでゆっくりピットを目指します。ところが、ここでもトヨタは慌てる素振りを見せません。ミュルサンヌを通過すると、燃料残量がOKになったのか再びペースを取り戻し、何事もなくピットイン。そして、ピットアウト。マシン―ドライバー―チームが完璧な連携を見せた瞬間でした。

そして、午後3時。完璧なレース運びでトヨタは1−2フィニッシュを飾ります。トヨタが、ルマン勝利の方程式を遂に完成させたのです。しかも、2台のTS050はずっとクルージングをしていた訳ではなく、昨年より速いペースで周回を重ねていたのです。苦節33年、トヨタは苦労の末に遂に頂点に辿り着いたのです。

今回のトヨタの勝利は、偶然でも神頼みでもありません。勝つべくして、勝った。トヨタが今年得たものは、本当に価値のあるものです。横綱としてルマンに登場し、横綱相撲の役割を完璧にやり遂げたのです。惜しむらくは、この方程式を昨年に完成させられなかったこと。やはり、王者ポルシェを打倒しておくべきでした。。。

 

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2018年06月07日 スバル

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