スバルショップ三河安城の最新情報。スバリズムレポート第2弾「航空機はなぜ飛ぶのか?」| 2018年12月29日更新

 

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戦闘機のスタンダードとなった、クリップドデルタ翼。

翼弦長が極めて短いデルタ翼の翼端は、実際には意味がありません。そのムダな部分をカットしたのが、クリップドデルタ翼です。デルタ翼よりも後退角を減らしつつ、翼弦長を維持するため、より大きな翼面積を持ちます。第4世代以降のジェット戦闘機では広く用いられています。

デルタ翼よりも翼の前後長が短いため、水平尾翼を組み合わせて、より高い機動性能を実現するのがスタンダードとなっています。

F-15E F-22A

[左]F-15Eストライクイーグル。最大10t以上の兵装搭載量を誇る、現代最強の戦闘爆撃機。頑強な構造により、2030年代まで現役で任務に就く予定。
[右]史上最強、空前絶後の戦闘機と呼ばれる、F-22A。世界初のステルス戦闘機であり、圧倒的な打撃力とステルス性を持つ。自らが空にある限り、その空域すべてを支配する。

 
F/A-18F VFA-102 F-35B

[左]2001年に実戦配備が開始された、F/A-18Fスーパーホーネット。世界屈指のコストパフォーマンスを誇る艦上戦闘機。数年ぶりに、2019年予算で追加生産される。
[右]短距離離陸・垂直着陸を実現するステルス戦闘機F-35B。コックピット後方のリフトファンで、強大な揚力を発生させてホバリングする。日本でも、いずも型護衛艦への搭載が検討中。

 
 

欧州では大流行した、無尾翼デルタとエンテ型。

Mirage 2000C in-flight

無尾翼デルタ機である、フランスのダッソー・ミラージュ2000。

SAAB JAS39 Gripen-7763 - Flickr - Ragnhild & Neil Crawford

スウェーデンのSAABが独自開発した、グリペンはカナードを備えるエンテ型。
Ragnhild&Neil Crawford from Sweden [CC BY-SA 2.0], ウィキメディア・コモンズ経由で

 
Ejercicio Dissimilar Air Combat Training - DACT 2017 - Base Aérea de Gando (32765105745)

欧州戦闘機計画を元に、英独で共同開発されたユーロファイター・タイフーン。
Ejército del Aire Ministerio de Defensa España [CC BY-SA 2.0], via Wikimedia Commons

Dassault Rafale 100letpart227

欧州戦闘機計画から離脱、フランスが単独開発したダッソー・ラファール。
Vitaly V. Kuzmin [CC BY-SA 4.0 または CC BY-SA 4.0], via Wikimedia Commons

 
J-20 at Airshow China 2016

中国人民解放軍最新の戦闘機、殲20。ステルス性と長大な航続距離を誇るとされる。
Alert5 [CC BY-SA 4.0], from Wikimedia Commons

シンプルな無尾翼デルタ機は、欧州で大流行。フランス、イギリス、スウェーデンから、1970年代に掛けて、次々に新型戦闘機が実用化されていきます。無尾翼デルタでは、翼後縁付近をS字状に上に曲げることでマイナス揚力を作り、これで静安定としていました。これを発展させたのが、エンテ型と呼ばれる形式です。

エンテ型は前部胴体にカナードと呼ばれる補助翼を設け、これを既存のデルタ翼と組み合わせます。カナードの発生揚力の正負は、設計思想によって異なりますが、重心から離れた位置でピッチ制御を行うため、機体制御能力に優れています。ただ、カナードはステルスを反映しにくく、クリップドデルタに再び回帰しつつあります。

 

ステルスに打ち砕かれた、可変後退翼の夢。

US Navy 060619-N-1063M-095 An F-14D Tomcat performs a fly by past the Nimitz-class aircraft carrier USS Dwight D. Eisenhower (CVN 69)
F-14 breaks the sound barrier
 

[左]後退翼を前進させて、高GターンをするF-14D。[右]対象的に、最大後退角68度まで後退させてダッシュするF-14。可変後退翼はその重量と構造強度が課題であるが、致命傷はステルス性だった。

 

F-14で有名な可変後退翼機は、ステルス性に重大な欠陥なあるのと、構造重量が嵩むため今では殆ど採用されることはありません。理想的な後退角や翼面積、アスペクト比は、速度域によって異なります。可変後退翼はこれらを同時に変化させて、常に最適な翼平面形にすることで最高の飛行特性を得よう、というものです。

ただ、後退角が変化するとなると、ステルス性は一切成立しないため、構造重量のデメリットを受け入れてまで導入するメリットがないため、今後新規採用する機体が現れることはないでしょう。

 
B-1B 2018 Moscow Victory Day Parade 61
 

[左]米国の爆撃機B-1B。当初は超音速戦略爆撃機として開発されていたが、冷戦終結に伴う途中中断を経て、低空侵攻の通常爆撃に任務を切り替えて開発が再開された。
[右]ソビエトの開発した、最後の爆撃機がTu-160。機体形状はB-1Bに、余りに酷似している。同様の酷似例は、スペースシャトルにも見られる。kremlin.ru [CC BY 4.0]

 

航空機の性能線図、フライトエンベロープ。

初めて公開された時、世界に衝撃を与えたF-22Aのデモフライト。動翼があらゆる角度に勝手に動き、機体を積極的に制御しているのが分かる。

航空機は、対気速度が過度に低下すると失速に至って機体制御を失います。また、エンジン出力や機体特性その他によって最高速度にも制限があります。しかし、旋回性能や最大迎角も含め、発揮可能な性能は高度によって異なります。これを一つのグラフで分かりやすく示したのが、フライトエンベロープです。20,000ft以上ではマッハ1.6に到達可能なこの機体でも、海面高度ではマッハ1.1が限界です。40,000ftより高空では、2G旋回ができません。つまり、この高度では旅客機と同様の運動性能だということが分かります。

機体制御がコンピュータに依存しない時代は、フライトエンベロープは明解でした。しかし、現在では機体制御をすべてコンピュータが司っているため、これらを工夫することで、フライトエンベロープを拡張することが可能です。

推力偏向ノズルを持つ機体は、失速領域における機体制御は格段の進歩を遂げています。F-22Aのデモフライトを見ると、飛行中に尾翼や動翼、エンジンノズルが細かく動く様子を見ることができます。こうした失速領域でのマニューバ(機体運動)を、ポストストールマニューバと呼びます。

こうした激しい機動を実現するには、テスト飛行を繰り返して制御アルゴリズムを地道に修正していくしかありません。逆に言えば、修正次第ではフライトエンベロープを拡張することも可能、ということです。

コブラ機動は、1989年にSu-27が初めて公開された機動で、世界に衝撃を与えました。水平飛行中に90度まで一気にピッチアップし、急減速。そのまま、水平姿勢に戻るというものです。クルビットは、コブラ機動から後方に1回転する機動です。

 

参考文献

ウィキペディア

https://ja.wikipedia.org/wiki/

基礎科学研究所「飛行機はなぜ飛ぶかのかまだ分からない??」 NPO法人 知的人材ネットワーク・あいんしゅたいん

http://jein.jp/jifs/scientific-topics/887-topic49.html

FNの高校物理

http://fnorio.com/index.htm#TOP

Airfoil Tools

http://airfoiltools.com/

鳩ぽっぽ 初心者のための航空力学講座

https://pigeon-poppo.com/

NASA

https://www.nasa.gov/

U.S. AIR FORCE

https://www.af.mil/

U.S. NAVY

https://www.navy.mil/

文責:スバルショップ三河安城和泉店 営業:余語

 

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2018年12月29日 クラブ・スバリズム

スバリズムレポート第2弾「航空機はなぜ飛ぶのか?」

 
 
 
 
 
 
 
 

2018年09月14日 スバル

BRZが年次改良を実施。G型に進化。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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