最上級のBRZ。それは、上質さを極めたコンパクトクーペ。 [2017年11月06日更新]

2014年の発売開始から2年が過ぎた2016年5月に追加発売された、レヴォーグの最上級グレード「STI Sport」。それは、エンジンやドライブトレインはそのままに、シャシーや内外装を可能な限り上質な仕立てとし、レヴォーグの最上級グレードに相応しい「動的質感」を実現しよう、というものでした。

レヴォーグのSTI Sportは、大きな成功を収めています。1.6Lでさえ、プレミアムブランド並の価格に達するにも関わらず、全体の3割を占めるほどの好調ぶりです。さらに、ご購入したお客様の満足度も極めて高く維持されています。

なぜ、それ程までにSTI Sportは好評なのでしょうか。それは、ノーマルとは全く異次元の領域まで、進化した完成度にあります。

S208の項でも記したように、STIとは安心と愉しさを標榜する「スバルの純度」を究極に高めたブランドです。ハンドリングの正確性、レスポンスを引き上げつつ、さらに上質な乗り心地も両立する。それが、STIモデルの志向するベクトルです。

STI Sportは、ノーマルモデルと同じライン上で組み立てられるカタログモデルですから、組み立て精度の向上やバランス取り等を施すことは不可能。そういった制約の中で、どれだけ動的質感の向上を図れるのか、それがSTIに課せられた課題だったのです。

ワインレッドの上質感ある本革インテリア、フロントバンパー下に輝くメッキモール、完全に仕立て直されたサスペンション等々により、レヴォーグSTI Sportはノーマルとは比較にならない動的質感へと進化を遂げています。レヴォーグSTI Sportは追加発売開始以来、大好評。特に、これまでスバルにおよそ興味が無さそうだった方々含めて、STI Sportは幅広く受け入れられています。

レヴォーグで成功を収めたSTI Sportは、今後は他モデルでも幅広く展開される予定です。当初は、その第2弾は東京オートサロンで公開済みのS4かと思われました。が、北米向けに「BRZ tS」が発表されると、こちらの日本版である「STI Sport」が先にリリースされることになったようです。

BRZ STI Sportの専用装備は、以下の通りです。

■足回り

・専用チューニングSACHSダンパー(ZF製)&コイルスプリング

・STI製フレキシブルVバー

・STI製フレキシブルドロースティフナーフロント

・18インチアルミホイール(ブラック塗装)

・215/40R18ハイパフォーマンスタイヤ

・Brembo製4輪ベンチレーテッドディスクブレーキ

■エクステリア

・専用フロントバンパー

・STIエンブレム(フロント&リヤ)

・BRZエンブレム(ブラック)

・専用フロントフェンダーガーニッシュ(STIロゴ入り)

・電動格納式リモコンドアミラー(ブラックカラード)

・ブラックカラードシャークフィンアンテナ

■インテリア

・専用アルカンターラ/本革シート(ブラック/ボルドー、フロントシートヒーター付)

・専用TFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ付メーター(STIロゴ入り)

・専用メーターバイザー(グランリュクス、赤ステッチ)

・専用本革巻ステアリングホイール(高触感革、赤ステッチ、ダークキャストメタリック加飾付)

・専用ドアアームレスト(ボルドー、赤ステッチ)

・専用ショルダーパッド(グランリュクス、赤ステッチ)

・ピアノブラック調加飾[エアコンスイッチパネル、パワーウインドゥスイッチパネル]

・STIロゴ入りステンレス製サイドシルプレート

STIが常に志向する、「意のままに操れる喜び」。それは、精度の高いハンドリング、完全なる直進安定性、そして最高の乗り心地。そのすべてが揃って完成するものです。

BRZ STI Sportは、タイヤを18インチへとインチアップすると共に、STIパフォーマンスパーツを追加してシャシーのヒステリシスを改善しつつ、サスペンションを専用チューニング。シャシーの素性としてはクイックな仕立てとしつつも、懐深いサスチューニングによって、リニアかつシャープでありながらも、よりレベルの高い乗り心地とハンドリングを実現しています。

サスペンションが改善される分、室内への入力は確実に減少します。その結果、フロア振動やキシミ音、ビビリ音も減少し、静粛性が大幅に向上します。本革シートの上質な仕立てと香りと相まって、動的質感は著しく向上することでしょう。

世界的にも2ドアクーペモデルは減少の一途を辿っており、BRZはもはや貴重な存在です。そこに追加されたSTI Sportは、大人の遊びグルマとしてオススメです。GTに対して+20万円の価格アップですから、STI SportはBRZのベストチョイスと言っていいでしょう。