ホンダ×日産=0。自動車産業が歩む、破滅必至の道。 [2025年02月28日更新]

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文責:スバルショップ三河安城 和泉店

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担当:余語

 

世界最強の米軍が陥る「アレもコレも」の罠。

世界最強の海軍力を保持するのが、米国海軍であることは多くの方がご存知でしょう。しかし、米海軍の主力艦たる駆逐艦が世界で「最も遅れている」ことをご存知の方は多くないかも知れません。米海軍最新の駆逐艦は、イージスシステムを搭載するアーレイ・バーク級。ところが、その1番艦が就役したのは1988年、設計は80年代初頭のもの。驚くことに、40年近く前の設計のこの艦船を未だに建造し続けているのです。

こうした事例は、枚挙に暇がありません。米海兵隊の水陸両用装甲車AAV-7は1971年、米陸軍の主力戦車M1も1981年、米海兵隊の攻撃ヘリAH-1に至っては1967年と年代モノ。もちろん、逐次改良が施されており、中身は完全な別物。システムは、最新のアビオニクスに更新されています。けれど、基本設計はそのまま。今じゃ常識のステルス性なんて、望むべくもない古典的設計のまま。

こんな状況になった理由は、後継機開発の失敗にあります。アレやコレやと最新技術を詰め込んだ結果、要求性能未達及びコストの大幅超過により、計画は中止に。結果的に、同型同士での置き換えなんて、笑えない事態になっているのです。

アーレイ・バーク級の後継艦となるはずだったズムウォルト級駆逐艦は、アレやコレや詰め込んだ結果、建造コストが大幅に超過。当初予定の30隻は、遂には3隻で打ち止めとなり、建造費は驚きの45億ドルに到達。単なる駆逐艦が、ニミッツ級空母に匹敵する価格にまで高騰したのです。さらに情けないことに、主兵装のAGS155mm砲に採用予定だった誘導砲弾が、当初の3.5万ドルから90万ドルへ上昇したために開発が中止。砲はあっても弾がないという、信じ難い状況に至っています。類似事例はもう一つあって、米海軍が開発した沿海域戦闘艦に至っては、スッタモンダの末に2種の建造が進められたものの、32隻で建造を中断。何と初期の艦は欠陥品と判断され、就役から15年でスクラップ予定。税金の無駄遣いも、ここまで来るといやはや何とやら。

世界最強の軍事大国たる米国で、なぜこんな事が起こるのでしょう。それは、価値の見極めができていないから。価値を得るには、常にコストを要します。ですが、得るべき価値の「選択と集中」を図ることが、何よりも重要です。主任設計者が強力な権限の下、得るべき価値を選別する。それが上手くいかないと、アレもコレもとなって計画は破綻に至るのです。

米軍は、この価値の選別が出来ない以上、いつまでも古い装備を使い回すより他にありません。このままでは、最新の装備で拡充を図る中国人民解放軍との差は開く一方。平時なら良いでしょうが、有事となればそういう訳にはいきません。

 

野放図な価格高騰が、自動車産業の破滅を招く。

クルマも今、同じような状況に近付いてはいないでしょうか。アレもコレもとなる割に価値は大して変わらないのに、価格は高騰。庶民の手から、クルマはどんどん遠ざかっています。総予算で見れば、ノア/ヴォクが480万円、シエンタが350万円、スペーシアが240万円!両親と子供で計3台を購入したら、合計1,070万円!!!これでマイホームを建てたら、もぅ破産です。

でも、価格高騰はこれで終わりではありません。近い将来には、高度な自動運転機能が追加された上に、全個体電池のBEVへと、華々しく進化を遂げるというのです。そんな事になったら、車両価格は何処まで値上がりするのでしょう。3台で2,000万円??こんな大金払えるのは、某OEM社員だけでしょうか。そもそも、「クルマが高価格路線にある今こそ、ウチは低価格路線で勝負に出る!」という、OEMが現れないことが不思議でなりません。

ハナシを元に戻しましょう。OEMは、先を争って巨大コンツェルンの形成に躍起になっているのは、巨額の研究開発費を賄うのと、先進半導体やバッテリなど高価値・高額部品の確保が目的。つまり、最先端技術満載一直線。アレやコレやと欲張って破綻しつつある米軍と同じ道を歩む、ということです。

ただ、そこまでして開発されたクルマとて、消費者価値に大した変化はないでしょう。なぜなら、その分コストが上昇するからです。数兆円のコストを要して開発したソフトウェアを、私たちがタダで使えるはずがありません。これまた開発に数兆円を要している全個体電池とて同様です。米中関係が悪化すれば、中国はレアアースの価格を自在にコントロールするでしょうし、大半がBEVとなるとレアアースの価格はもっと高騰するでしょう。

これはいつか見た末路。そう、収益改善を理由に、ムダな高価値化に走って大失敗した、日本の家電業界と同じ道です。一旦は崩壊した日本の家電業界は20年を経て再編成され、アイデア家電や機能特化型家電と、低価格家電との棲み分けが進んでいます。世界の自動車産業も、同じ道を歩むことになるのでしょうか。ただ、それはスクラップ・アンド・ビルド。大きな痛みを伴う、大変革となることでしょう。

日産が、ホンダが、と騒ぐのも大切ですが、OEMが全部がぜんぶ迷走していることの方が、よっぽど深刻に思えてなりません。もし、ここに中国OEMが急成長して世界進出を開始したら、、、、世の中ひっくり返るやも知れません。果てさて、間違いなく分岐点にある世界の自動車産業、皆さんはその将来をどうお考えでしょうか。

当方、なかなかS210の記事を上梓できていません。こんな事を考えていると、S210がSシリーズを名乗るべきかとか、300psがどうのとか、どうでも良くなってしまうのです。。。

 

文責:スバルショップ三河安城和泉店 営業:余語

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