走りのスバル復権へ、大きく路線変更した東京モーターショー。 [2017年11月01日更新]
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華やかなプレスカンファレンスと、信頼を裏切る不適切事態の発覚。
日産の不適切事態が報じられる中で始まった、2017年東京モーターショー。スバルは、近年のSUV偏重路線から大きく舵を切った、「走りのスバル」復権の第一歩として華やかなプレスカンファレンスを開催しました。しかし、その翌日・・・。
ここ数日、小生の筆はぱったり進まぬままでした。
店頭を訪れるお客様とは、挨拶も程々に「不適切事態」のご説明をさせて頂く毎日・・・。スバルを信じてマイカーにお選び頂いた時のことを思うと、その期待を裏切る結果となっている現状を鑑みるに、切に申し訳なく思っております。
ここ1年、日本のものづくりを揺るがすスクープの連発に、気が重くなるばかりです。経営偽装、品質偽装、ハンコ偽装・・・、日本の自動車産業を盛り上げる起爆剤となるはずの東京モーターショーは、実に木枯らしが身に染みる厳しい開催となっています。その一連のニュースの中に、スバルがあることが筆舌に尽くせぬほど悔しく、寂しい思いです。
日頃スバルをご愛顧頂いているお客様におかれましては、リコール届け出内容が確定し次第、担当販売店よりご案内させて頂きますので、今暫くお待ちいただけますようお願い申し上げます。
「走りのスバル」復権へ。STIを前面に打ち出す戦略へ転換。
今回のショーの目玉は、大量出品されたスポーツモデルにあります。ここ数年、安全性能とSUVを前面に押し出してきましたが、企業戦略に変化が感じられます。EV・自動運転時代を目前に「スバルらしさ」を際立てるための「原点回帰」なのでしょうか。
スバルの100%子会社であるSTIは、パフォーマンス系パーツに定評があるワークスチューナーです。かつてはWRC活動を担っていただけに、マニアックな人気が高く、限定モデルはオリジナルより200万円以上高価であっても即日完売。絶大な人気を誇ります。
メルセデスAMGやアウディスポーツなど、今世界はワークスチューナー全盛期。国内でもGR、NISMOの本格展開が始まり、ブーム間近といった情勢です。そこで、スバルも遅まきながら、STIを活用したブランド戦略を本格導入。レヴォーグに導入したSTI Sportを皮切りに、ハイエンドグレードとして各モデルに展開していく計画です。
メインステージは、まさかの次世代WRXコンセプト。
今回、メインステージに飾られるのは、VIZIV PERFORMANCE CONCEPT。次世代WRXを想像させるパフォーマンスセダンのコンセプトモデルです。
スバルの発表によれば・・・「SUBARUがお客様にお届けする安心で愉しいクルマづくりの将来ビジョンを具現化したスポーツセダンタイプのコンセプトモデルです。将来の自動運転技術普及期を見据え、アイサイトを核とした高度運転支援技術を、運転を積極的に愉しみたくなるスポーツセダンボディに搭載することで、SUBARUらしい安心で愉しいドライビングの世界観を提示します。」
とあり、スバルならではの走りと自動運転技術を結びつけるコンセプトモデルであることが分かります。トドのつまり、次世代S4そのものです。ただ、将来的には「自動ブレーキ」の搭載が義務化される予定ですから、それを睨んでWRX STIにもEyeSightが用意される可能性もあるでしょう。
VIZIV PERFORMANCE CONCEPTは、デザイン部門のみが携わったコンセプトモデルらしく、これまでのVIZIVシリーズの様にメカニズムに関する構想は一切含まれていません。残念ながら、次世代エンジンやHV技術に関するプレビューは一切無いようです。
次世代ドライブトレインの行方が、スバルの未来を決める。
次期レヴォーグ/S4には、1.8Lの次世代ダウンサイジングターボユニットが初搭載されます。このエンジンは、今後スバルの主力を担うユニットで、1.5Lと1.8Lの2種が用意される計画です。スバルはこの次世代エンジンで全エンジンの約8割を賄う予定であり、近い将来にはエンジンはすべてダウンサイジングターボ化される模様です。技術仕様にはドラスティックな変化はないものの、燃焼に最新技術を導入することで、熱効率の大幅改善を図ります。
組み合わされるトランスミッションについては、流動的です。
日刊工業新聞は10月25日の記事で、2018年には次期フォレスターとXVにHVモデルを追加すると共に、同年には北米でPHVモデルを発売するとのニュースを伝えています。2018年、スバルは一旦歩みを止めていた電動化への道を、再び歩き始めることになります。当然、次期レヴォーグ/S4にもHVモデルのラインナップが検討されているはずです。
また、トヨタ系のトランスミッションメーカーであるアイシンAWは、岐阜県瑞浪市のソニーの製造拠点の跡地を新たに取得し、新たにAT組み立て工場へ改築。2018年12月には、早くも稼働を開始することを発表しています。さらに、1モータのHVトランスミッションの量産開始も同時に発表。
もちろん、アイシンAWほどの生産能力があれば、スバル1社程度の生産量ならば工場新設の必要はないでしょう。ただ、トヨタグループではスバルだけでなく、マツダや外部への供給を考えていますから、それを睨んでの生産能力拡充でしょう。ただ、瑞浪という立地は「関東方面」の自動車メーカーへの利便を考慮しているのは、間違いありません。
STI渾身の作。今回も即日完売は間違いなし!?S208登場。
究極のスバルであり、究極のSTIである。それが、S208です。
その心臓は、究極の完成度を誇るEJ20。今回は、S207と共通のエンジンチューニングメニューに加えて、フライホイールとクラッチカバーでもバランス取りを実施。フリクション低減によって、僅かながらカタログスペックが向上。さらに、インタークーラーウォータースプレイを搭載。ステアリング裏のパドル操作で任意のタイミングで噴射が可能です。
エクステリアで大きく目を引くのは、NBR CHARENGE PACKAGEのみで採用されるCFRP製ルーフパネルでしょう。見た目のスペシャル感を演出するとともに、さらなる低重心化にも貢献します。
S208は、後期型WRX STIをベースにエンジン、サスペンション、インテリア等々、すべてにこだわり抜いて完成した孤高の存在です。だからと言って、他メーカーの様な激辛ドーピングモデルとは一線を画しています。STIが志向するのは、あくまでオンロードでの快適性。痺れるような刺激ではなく、滑らかで緻密で快適な究極のパフォーマンスモデルなのです。
S208は、抽選販売を予定しています。運命の「合否判定」は、11月16日。ご購入をご希望の方は、11月12日までに店頭でご予約をお願い致します。
こっちは、みんなで買えるSTI!!STI Sport第二弾は、S4ではなくBRZだった。
最上級グレードのGTをベースに、STIが専用チューニングの足廻りを与えたBRZ STI Sport。抜群の操縦安定性と素晴らしい乗り心地を実現した、最高峰グレードとして誕生します。
ダンパーは、GTとは違う専用チューニングのSACHS製。さらに、STIお得意のフレキシブルVバーとフレキシブルドロースティフナーを装着。タイヤは215/40R18へとインチアップ。ビシっとテンションを掛けて締め上げたボディによって、ヒステリシスの少ない「意のままのハンドリング」を実現します。
STI Sportは、レヴォーグに初設定された最高峰グレードです。当初、第2弾にはS4が予定されていましたが、こちらはなぜか雲散霧消。代わって、北米とタイミングを合わせてBRZが第2弾に選ばれています。継続的に他のモデルにも幅広く設定されていく予定のSTI Sport。今後の展開をぜひご期待ください。
何と、次期フォレスター不在!!
来年秋の発売が予定されているフォレスター。しかし、今回の出展概要には何の記載もありません!どうしたことでしょう。小生は、市販モデルの公開はせずとも、前回のインプレッサのようにデザインコンセプトの公開があると、思っていました。2017年秋にコンセプト公開、来年初頭に市販版をワールドプレミア、というスケジュールです。
1年に1モデルと定めているスバルですから、今回のモーターショーでは新型車の発表は何も無い、という事。ちょっぴり残念感が漂います。