インプレッサ、マイナーチェンジでD型に進化。 [2019年09月21日更新]
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デビューから3年。D型への進化に合わせ、マイナーチェンジを実施。
2016年秋に新世代プラットフォーム「SUBARU GLOBAL PLATFORM」と共に登場、見事カー・オブ・ザ・イヤーに輝いたインプレッサ。4年目を迎える2019年秋、C→D型へ進化するに際し、外観変更を伴うマイナーチェンジを実施します。
そのポイントは、2つ。一つは、走りの質感向上。そして、もう一つは先進安全装備の充実です。スバルが掲げる「安心と愉しさ」をさらに具現化するために、インプレッサは最高のコストパフォーマンスと共に、さらなる進化を果たしたのです。
ラインナップのボトムレンジを担い、スバル最量販車種の座を取り戻すために、より魅力を磨き上げての再登場です。
なお、兄弟車たるXVは約1ヶ月遅れてのスケジュール。その発表は間もなくで、先行予約開始は間近に迫っています。詳しくは店頭でお尋ね下さい。
揺らぐ、主力車種インプレッサの地位。XVに依存し、本家が沈下する。
インプレッサ/XVにとって最大の課題は、インプレッサの販売台数低下です。自販連が公表する「インプレッサ」の販売台数には、XVが含まれているため、これに頼って何とかトータル台数を稼いでいるのが偽らざる現状です。
もちろん、昨今は空前のSUVブーム。販売のウェイトがXVに集中するのは致し方ないことでしょう。ただ、直近のXVでは、その7割以上がAWD(標準装備)+2.0Lモデルなのに対し、インプレッサでは1.6Lが5割を占めていることを鑑みれば、その魅力が充分に訴求されていないと考えるのが自然でしょう。
スバル独自の魅力は、水平対向エンジンの必要にして充分なトルクと、4WDによる高い走行安定性とスタビリティを軸にした、走りの安心感と愉しさに集約されます。
スバルは、インプレッサのマイナーチェンジを機会に、その走りと安全装備に磨きを掛けることで、より身近に「安心と愉しさ」を具現化する存在として、広くアピールしていく戦略です。
ワイドな開口部が、シャープさとノーズの低さを強調。
後期型インプレッサでもっとも印象的なのは、ガラリと変えたフロントエンド。フロントグリルは外枠がなくなり、シンプルな横基調デザインに変更。ロワグリルは、左右のフォグランプカバーと一体化されて、ボディ横幅一杯まで拡幅。フォグランプカバー内のL字型メッキガーニッシュは、ヘッドランプの縦のアイラインと呼応するようになり、フロントエンドがより低く、シャープな印象に変化しています。
ブラックアウトされた開口部面積とスポーティさは比例する、というのは初代インプレッサWRX以来の伝統。後期型インプレッサは、走りとパフォーマンスの期待感を高める、エクステリアに進化したと言えるでしょう。
この他、リヤコンビランプの内側白色部分がブラックアウトされており、リヤからでもその変化と進化を感じることができます。
ボディカラーにも一部差し替えがあり、ダークグレーメタリックが廃止となり、代わりにアウトバックで導入されていたマグネタイトグレーメタリックが新採用となります。
販売の中心となる1.6Lモデルを強化。S-Styleは、カタログモデル1.6i-Sに進化。
全体の5割以上が1.6Lモデルとなった前期型の販売状況を踏まえて、今回は1.6Lモデルを中心に装備の充実が図られています。
2018年春に導入された「1.6i-L EyeSight S-Style」は、物足りなさが否めない「1.6i-L EyeSight」をベースに、各種装備を追加したお買い得グレードでした。ホイールは16インチのままながら、ブラックの切削光輝となり、サイドスポイラーと合わせて、上級グレードの雰囲気を漂わせており、2WD仕様は特に人気を集めていました。
今回のマイナーチェンジに合わせて、特別仕様車S-Styleは発展的に解消し、新たに「1.6i-S EyeSight」へと進化を果たすことになります。
1.6i-Sではホイールは新たに17インチとされ、2.0i-Lと共通品を採用。加えて、リヤスタビライザーを標準装備とし、見た目だけでなく、走りのポテンシャルも確実に引き上げられています。価格は+9万円となるものの、キーレスアクセス&プッシュスタートや前席パワーシートが標準装備化されるため、これを考慮すれば、むしろお得感はより強まったと言えるでしょう。
ちなみに、この1.6i-SのAWDと2.0i-Lの2WDは、まったく同じ価格の設定。悩ましいことに、スバルのAWDは、強い横風時の安定性が格段に高いうえ、当然雪中の走破性にも優れるわけで、カーライフに応じて選択すべきと考えられます。
予算に余裕があれば、18インチ仕様の最上級グレード2.0i-Sも魅力ですが、扁平率40という薄いタイヤは実用上大きなマイナスポイントとなるでしょう。
アイサイトはver3.5、ツーリングアシストに進化。大幅に機能を増強。
今回のマイナーチェンジでもっともメリットを与えるのが、アイサイトの進化です。前期型で搭載されていたver.3から、新たにver3.5(ツーリングアシスト)に換装。その機能は、大幅に拡充されます。
最大の相違点は、アクティブレーンキープ(ALK)の作動領域です。ver3では60〜120km/hで作動したのに対し、ver3.5では0〜145km/hと実用全速度域で作動します。また、ALKのターゲットが左右両車線から、片側車線および先行車へと拡大されています。これらの変更より、ALKの作動可能シチュエーションが大幅に拡大。自動車専用道路上では、特に断続渋滞等における運転負荷が大幅に軽減されます。
ただ、依然としてALKには作動時間制限が設けられており、ステアリングの保持を確認できない場合、10数秒を経過した時点で自動でOFFになるので注意が必要です。ステアリング保持は、路面入力に対する反力の有無で判断しています。そのため、スムーズな路面では保持確認が不十分となるので、ALKを連続使用するには、遊び分だけステアリングを揺する動作が必要です。
また、追従クルコンによる自動停止後3秒以内であれば、先行車発進に合わせて自動で再発進するよう仕様が変更されています。これにより、再発進時のスイッチ操作及びアクセル操作が、一部不要となります。
後期型レヴォーグ/S4に続いて、フォレスターでも採用されている、ver3.5。その効果はめざましく、自動車専用道路での運転負荷は相当に軽減されます。その作動は極めてスムーズで、まったく不安感なしで効果を実感することができます。
世界に最高峰に近いこれだけの機能が、このクラスで標準装備されていることは極めて画期的なことと言えるでしょう。
フロントを中心に、足廻りをアップデート。その評価や、如何に?
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マイナーチェンジとあって、足廻りも仕立て直され、アップデートが行われています。新車解説書が未公開の段階では詳細を把握するのは困難ですが、資料から推察するに内容は以下の通りです。
アップデートは、フロントを中心に行われています。基本的には、ピッチングの抑制に主眼が置かれており、これにより接地性向上と乗り心地の向上を図っています。
ピッチングは言われてみれば気付く、前期型インプレッサの弱点かも知れません。軽めの減速Gだと進入時にヨーがきれいに立ち上がらない傾向にあるのは確かなのです。もちろん、その分ブレーキを強めに掛けて、きっちりフロントの上下動を抑え込んでいけば良いのですが、速度域が低い領域(つまり、街乗り)ではそれは不可能です。
そこでバネレートを下げつつも、ダンパーの減衰力を高めることで、コシの強さは維持しつつ、しっかり足を動かしてボディの揺動を抑制。タイヤの接地性向上を図ることで、操舵の初期〜中期の応答性を改善。これにより、ステアリングの切り始めからのヨーの立ち上がりを向上させます。
ただ、その引き換えとして、ロールモーションが若干大きくなる可能性があります。増加したロールは、左右の素早い切り返しにはネガで、前期型のような鮮やかな身のこなしは影を潜めるかも知れません。この辺りは、実際に試乗して確認する必要があるでしょう。
乗り心地とは、NVHをただただ数値的に改善することではありません。心地よさとは、不快と快感のせめぎ合いだからです。ゴツゴツした乗り心地は存外に不快ではなく、フワフワした間隔は些細な揺れでも不快に感じます。スバルが、今回のマイナーチェンジで真に正しい改善を施せているのか、それは後にお届けする試乗記にてお伝えしたいと思います。