アフター「DX」の世界を生き抜くチカラ。〜第8回じぶんみらい塾「発想力演習その2」 2021年3月〜 [2021年03月22日更新]
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デジタルトランスフォーメーションへ向けて、変わり始めた社会。
ユビキタス、IT社会、IoT、CASE、MaaS、デジタルトランスフォーメーション。そして、シンギュラリティ。。。
いま、時代は過去に類を見ない激変期に差し掛かりつつあります。世界中の多くの人の手元にはスマホがあって、それを使えば誰であっても、世界中とつながることができます。そう。誰であっても、です。
こうした激変期に求められる、人物像。それは、新たな価値を自ら発想し、それを周囲の協力を得ながら、カタチとして具現化し、人や社会に提供できる。そういうエネルギーとアイデア、人間力に富んだ人財です。このような能力を備えた人財は、企業という枠を越えて、持てる能力を存分に発揮していく時代が来ることでしょう。
実際、自動車産業でも変化が起こり始めています。例えば、スバルの新世代アイサイト+アイサイトXは、正社員が作ったものではなく、社外から有能なエンジニアを招聘し、少数精鋭で創り上げたものです。技術が加速度的に高度化すると、社内エンジニアでは習熟・養成にコストと時間を要するため、進歩の速いADASの開発に間に合わない、という訳です。
また、欧州OEMを中心にコア技術の外部依存は年々高まっており、エンジン丸ごと、ADAS丸ごと外注というケースが増えています。受託するエンジニアリング企業には、OEMやティア1で育ち、腕と能力を磨いてきたエンジニアたちが働いています。彼らは、条件さえ良ければ、企業も国境も飛び越えて、新たなフィールドを求めて何処にでも旅立ってくのです。
もちろん、そんな彼らの報酬は目玉が飛び出すほど高額です。加えて、そのエンジニアたちを主幹するエンジニアリング企業に対して多額のリベートを払わねばなりません。技術開発のコストは膨れ上がる一方です。ただ、例えコストが倍増しても、そこで得られる利益が倍以上増加するのであれば、企業は当然そちらを選択することでしょう。それは企業倫理を考慮するまでもなく、自然な企業論理だと言えます。
安定的理系職種であった自動車エンジニアでさえ、既に企業という枠は崩壊しつつあるのです。そうした変化は、日本とて例外ではありません。名刺の肩書があれば、安泰。大企業に就職できれば、安心。もう、そういう時代では無いのです。
いま求められているのは、「新たなる価値」を想像するチカラ。
豊田章男氏は、自動車産業は前代未聞の激変期にあって、この変化に適応できなければ、トヨタとて安泰ではない、と繰り返し警鐘を鳴らしています。そして、トヨタは自ら率先して変化を受け入れ、その象徴として自動車会社からモビリティカンパニーへの変革を目指す、としています。
トヨタは今、何を恐れ、何に備えているのでしょうか?その変化とは何なのでしょうか?時代の変化とは、それ程劇的なものなのでしょうか?
時代が激変する、その要因。それは、ただ一つ。技術革新が、非線形の時代に突入したこと。
2000年代、自動車産業は様々な要素技術の開発に取り組んできました。CASEに象徴される、自動車技術の進化は正にそれです。しかし、Connected、Autonomous、Shar、Electricという各領域の技術は各々確実な発展を遂げたものの、それら全ての利用して実現できるはずの「新たなる価値」は未だに具現化できていません。
しかし、その「新たなる価値」が突如具現化したとしたら、一瞬にして自動車のあり方は一変するはずです。そう、それはiPhoneを手に入れた瞬間の如く、人類のあり方そのものにさえ影響を与えることになるでしょう。
しかし、iPhoneとて、既存のiPodに通信機能を追加しただけのデジタルデバイスに過ぎませんでした。携帯電話内蔵のカメラ、高精細・高照度の全面液晶パネル、タッチスクリーン、3G回線、WiFi、Bluetooth等々を含め、それら要素技術はその時点で既に存在したものでした。しかし、それら要素技術が一体となってiPhoneというカタチとなって世に現れた時、その瞬間に世界は一変したのです。
つまり、要素技術を幾ら積み重ねても、時代を変えることはできません。必要なのは、「新たなる価値」の創造なのです。
自動車技術に於いては、CASEに関する技術領域は既に一定のレベルで確立されつつあります。だからこそ、これから求められるのは、「新たなる価値」の創造なのです。その「新たなる価値」を目にした時、自動車という意味は根本から書き換えられることでしょう。線形性を持った継続的発展の時代から、アイデアと革新性に富んだ非線形の発展へ。その胎動は既に始まっているのです。
だからこそ、トヨタは裾野にウーヴンシティを作り、新たな時代のモビリティに関する壮大な社会実験を行うのです。
単なる自己啓発セミナーではない。一人ひとりの心に寄り添う教育を。
スバルショップ三河安城和泉店で開催されている、じぶんみらい塾。講師は、MI人財開発研究所を主宰する今枝誠氏。開塾の目的は、「一人ひとりの未来を自ら描くための力を手に入れること」にあります。未来が不確定な時代にあっても、企業という枠を越えて、人・社会に必要とされる人財となる。そのための塾です。
この先、自動化やAIの更なる導入により、失われる職種も少なくありません。今までのように、机上と部署の論理だけ理解していれば、定年まで安寧。そうした時代は、早々に終わりを告げることになるのです。そんな先の見えない時代、未来を描くのは容易なことではありません。だからこそ、今なのです。束の間の安定を残す今のうちに、自らを鍛え、未来に備えておかねばならないのです。
じぶんみらい塾のカリキュラムは、人間力・技術力・マネージメント力という人財価値の3つの柱を強く逞しく育て、高いモチベーションを育み、イノベーション力を引き出すことを目的にしています。そのためのステップとして、次の4段階を設定しています。
1.自らの現状と課題に向き合う。(現状分析)
2.自分のあるべき姿を見出す。(ミッション・ビジョンの明確化)
3.深考力・発想力の養成。(イノベーション力の会得)
4.イノベーションマネージメント(行動力の養成)
ただ、モチベーションを単に高めるだけの「自己啓発」では、本人の心が保ちません。不安とプレッシャーに駆られた時、かつてない逆境に遭遇した時、人間関係に深く悩んだ時、その心は簡単に押し潰されてしまうことでしょう。私たちが育てたいのは、倒れるまで働く「企業戦士」でも無ければ、正論を振りかざしす「パワハラ上司」でもなく、倫理観のない「強欲な成功者」でもないからです。
そのため、じぶんみらい塾は一人ひとりの深い悩みと向き合うことから始めます。現状悩みがあるのなら、未来なぞ気にする暇もないからです。まずは、その悩みと向き合い、課題としてそれを克服し、自分の幸せを見付けていく。そして、深考力・発想力を得て、自信を獲得し、未来の自分までゆっくり紡いでゆく。それを私たちは「自分軸の構築」と呼んでいます。
もちろん、全ては理想通りには進みません。失敗することも、挫折することもあるでしょう。そうした時にも、私たちはしっかりと心に寄り添っていきます。
2021年3月19日、第8回じぶんみらい塾開催。テーマは、コンビニ。
2021年3月19日は、第8回となる「じぶんみらい塾」が開催されました。現在は第3段階にあって、深考力を身に付け、発想力を磨いている段階です。講師の今枝氏が提唱する「超常識思考技術」によって、10のパターンでテーマに基づき、塾生たちは発想力を鍛えています。
超常識思考技術は、言わば「公式」です。テーマを10通りの公式に代入することで、10通りのアイデアを生み出すことが可能となります。代入するものは何でも良く、工業製品、最先端技術、企業経営、料理、自分を取り巻く環境、人間関係などなど、何にでも対応する汎用性を備えています。
演習のお題目は、塾生が理解しやすいよう単純なものとするため、最初はコップと至極単純な題材とし、段階的にテーマを複雑化させています。続いては、トイレ。そして、今回のテーマはコンビニです。
コンビニは、現在市場規模10兆円に達し、全国に50万店が存在しています。様々な商材開発や研究が進み、商品も多様化が進み、PB製品を置くなど、その商品品質も随時向上を図っています。しかし、塾生たちはこの難しいテーマに対しても、幾つも斬新なアイデアを提案しました。では、幾つか事例を紹介しましょう。
ある塾生は、過疎が深刻化する地域の第3セクター鉄道の振興策として、コンビニ列車を提案しました。列車1両をコンビニとした車両を用意。この列車は各駅に停車し、駅に集まった住民が停車中の車両で買い物をします。閑散としていた駅には人々が集い、利用客減少に悩む鉄道には新たな収益が生まれます。多いに可能性を秘めた、素晴らしいアイデアだと言えるでしょう。
また別の塾生は、まったく新たな提案をしています。それは、バーチャルアイドルによるコンシェルジュサービスです。コンビニに入店する時は、事前に選んだキャラクターがアテンドします。自分の好みや悩みを事前に把握していて、その日その場所でオススメの商品を提案してくれる他、昼休憩時は午後の勇気を少しだけくれるのです。いつか誰か実現するのかも知れませんが、未だ何処にもない画期的アイデアなのは間違いありません。
素晴らしく画期的に思えますが、超常識思考技術を用いれば自然と導くことのできるアイデアでもあるのです。
目を見張る成長を遂げる塾生たち。ご興味のある方は、ご連絡を。
じぶんみらい塾のカリキュラム | |
第1回 | 自分を知る |
第2回 | ポジショニング |
第3回 | 悩みと向き合う |
第4回 | 自分のあるべき姿とは |
第5回 | 自分軸の設定 |
第6回 | 思考力の獲得その1 |
第7回 | 思考力の獲得その2 |
第8回 | 発想力への発展その1 |
第9回 | 発想力への発展その2 |
第10回 | 実行力の創成その1 |
第11回 | 実行力の創成その2 |
第12回 | 価値想像力その1 |
第13回 | 価値想像力その2 |
第14回 | イノベーション力その1 |
第15回 | イノベーション力その2 |
じぶんみらい塾は、深く考える力。深考力を何よりも重視しています。そして、自らのアイデアをカタチにし、自らの言葉として表現する。そうした過程を繰り返していくことで、自信を以て自らの考えを述べる力を身に付けていきます。
実際、塾生は目を見張る進化を遂げつつあります。それは、単に深考力・発想力だけに留まりません。人間力に於いて、驚くほどの進化を遂げているのです。
例えば、ある塾生は、第1回時には声が小さくて、発言が良く聞き取れないほどでした。幾度か質問を重ねると、いつでも遠慮が発言に勝ってしまうのです。しかし、今はどうでしょう。彼は見違える成長を遂げています。声は大きく自信を以てなされ、余裕で笑いを取るほどです。他の塾生に積極的に話しかけるようにもなりました。彼には今、細やかな自信が芽生えつつあります。
ある塾生は、御しがたい難題に直面しました。それは「答えのない問い」という、彼自身初めて遭遇する課題でした。ところが、それは自然なことです。日本の教育は、常に「答えのある問い」を子どもたちに求めてきました。そして、常にマルかバツで評価されてきたのです。だから、自ら考え、自ら表現するという経験は、彼にとって初めてだったのです。しかし、案ずるより産むが易し。今や、彼は自由な発想で、自らを表現できるようになりつつあります。
もちろん、塾生たちの境遇は、様々です。ただ、彼らは愛おしいほどに、素直に懸命に学んでいます。私たち、じぶんみらい塾は、これからも彼らの成長と悩みに寄り添い、若者たちの未来を切り拓いていきます。
じぶんみらい塾は、現在第一期生が学習中です。もし、ご興味をお持ちの方は、お電話もしくはご来店の上でご相談ください。