驚きの大変化!!米国仕様の後期型アウトバック。 [2022年04月14日更新]
ニュース ピックアップ [ アウトバック レガシィ ]
レガシィ、日本で消滅へ!!500台限定車30th...
2024年10月24日 スバル
アウトバックがE型へ。特別仕様車「Black S...
2024年09月12日 スバル
アウトバックがマイナーチェンジ。D型へ進化!...
2023年07月23日 スバル
北米専売のレガシィ・セダン、衝撃のマイナーチェン...
2022年05月21日 スバル
驚きの大変化!!米国仕様の後期型アウトバック。...
2022年04月14日 スバル
新型アウトバックは、ハイセンスな都会派オフローダ...
2022年03月01日 スバル
デビューから2年半。漸く新型アウトバックが国内発...
2021年09月04日 スバル
SOAが、最もタフなアウトバック「OUTBACK...
2021年04月01日 スバル
左ハンドル仕様の後期型は、右ハンドル仕様と全く異なる大胆デザイン。
2022年4月13日、SOA(SUBARU of America)は2023年仕様の後期型アウトバックを発表しました。エンジンやパワートレインは変更なし。インテリアデザインもそのまま。驚きは、激変したそのエクステリアです。後期型アウトバック(右ハンドル仕様)が初お目見えしたのは、2021年初めのオーストラリア。その後、これに準じた仕様が日本でも発表されたことから、米国仕様(左ハンドル仕様)もこれに準じた仕様になるものと思われました。
ところが、米国仕様の後期型は全く独自のエクステリアをまとっての登場となったのです。確かに、右ハンドル仕様はどちらかと言えば、アーバン志向。ワイルドさは控えめで、都会にも良く馴染むデザインとなっています。ただ、米国後期型を一見してしまえば、存在感とワイルドさが物足りないのも率直なところ。米国スバルで伝統あるフラッグシップモデルとしては、より強い印象を与えるアピアランスが必須だったのかも知れません。
スバルの次世代SUVデザインを占う、大胆な路線変更。
米国後期型で驚きなのは、ヘッドランプ形状がまったく異なること。その形状は実に複雑で、「コの字」の切っ先はバンパー側に強く喰い込んでいます。フロントグリルはバンパー下に届きそうなほど巨大化し、ソルテラにも似た無塗装ガーニッシュがヘッドランプ下に伸びて、バンパー下半分の無塗装部分をつなげています。
これにより、印象は激変。前期型での丸みを帯びたソフトな有機的な印象は全く払拭され、頑強なオフロードギアの持つ硬質なイメージを強くしています。仕向地によって外板パネルの意匠変更だけでなく、コンポーネントまで異なるというのは、スバルでは非常に珍しい事例だと言えるでしょう。
一方、リヤのデザインは前期型を基本的に踏襲。コンビランプの白色部分をブラックアウトするなど、小変更に留まっています。それが故に生じる、サイド及びリヤのソフトな印象と硬質なフロントエンドのミスマッチが、ちょっと気になるところです。
丸みを帯びた無塗装部分を多めに配することで、柔らかな印象が強かったこれまでのスバルのSUVデザイン。これに対し、より強い押し出し感と硬質なイメージをコアとする、ハードな印象を持つオフローダーへと路線変更を遂げた、今回のマイナーチェンジ。このデザインの路線変更は、この先のスバルSUVデザインを占うものとなるでしょう。
コンパクトなヘッドランプユニットと、直線基調の巨大なヘキサゴングリル。強い押し出し感をコアに、エッジの効いたライン。次期フォレスターは、この米国後期型のイメージを強く継承するものになると思われます。
アイサイトに追加された、広角単眼カメラ。第3のカメラは、何のため?
この米国後期型アウトバック発表に際し、日本のスバル本社からも重要なプレスリリースが出されています。それは、アイサイトのアップデートに関するものです。
現在、スバル・アイサイトの最新版はヴィオニア製ハードウェアをコアとする、ver.4。この派生版として、ハンズフリーを実現するアイサイトX仕様が存在しています。ヴィオニア製ハードウェアは、ステレオカメラの視野角を大幅拡大すると共に、ミリ波レーダによる後側方の状況認識を追加。「ほぼ全周囲」の状況認識を実現しています。ただ、ミリ波レーダは誤探知も多い他、不導体には反応しないなど、欠点も少なくありません。その対策か、ver.4を新採用した後期型フォレスターでは、前側方ミリ波レーダを省略。ステレオカメラ+後側方ミリ波レーダの組み合わせとなっています。
そして今回、第3のカメラとして、新たに広角単眼カメラが追加されます。これは、ステレオカメラの視野角を補助し、歩行者や自転車の認識能力を高めることを目的とするもの。これにより、低速で交差点に侵入する横断自転車や歩行者との衝突回避及び衝突被害軽減を実現し、交差点に於ける予防安全性能の向上を図ります。
さらに、応答性を向上させた電動ブレーキブースターも新採用。アイサイトによるPCB(プリクラッシュブレーキ)作動の応答性を改善しています。
米国仕様はアイサイトXは非搭載。つまり、ver.4にも第3のカメラは追加可能です。今後、フルモデルチェンジ及びマイナーチェンジの機会に、各モデルに追加されていくことになると思われます。
激変の米国後期型仕様。果たして、日本導入はあるのか?
この米国後期型仕様が、日本に導入されることはあるのでしょうか?
残念ながら、その可能性はほぼゼロでしょう。米国ではヘッドランプに関して独自の法規を設けており、欧州及び日本向けのものとはその仕様が異なります。これをわざわざ、国内仕様に仕立て直すには手間が掛かり過ぎます。米国での「Wilderness」のように特別仕様車での登場も考えられますが、国内市場ではアウトバックの販売台数は限られており、わざわざ多額の投資をするとは思えません。
また、BT型アウトバックの右ハンドル仕様は、登場から漸く約1年。これに対し、左ハンドル仕様の登場は2019年。既にデビューから3年を経過しています。既にモデルライフ後半に差し掛かったこのタイミングで、もう一度右ハンドル仕様をマイナーチェンジする必要は全くありません。もし、マイナーチェンジするとしても、早くて2024年。であるなら、登場から2年経過して新鮮味の薄れたた米国後期型仕様ではなく、全く違う仕様で登場することになるはずです。
小生の個人的印象では、国内仕様の方が前後デザインにまとまりがあるように思えます。米国後期型仕様の強気な押し出し感は確かに魅力ですが、皆さんは如何でしょうか。