後期型レガシィ アウトバック/B4、国内発表。 [2017年09月07日更新]
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北米での先行発表から、何と7ヶ月。やっと、国内発表。
9月4日、スバルは後期型レガシィ アウトバック/B4を10月5日に国内発売することを発表しました。
2014年の登場当時、ツーリングワゴンを廃したことが大きな話題になった現行6代目レガシィ。その甲斐あってか、アウトバックの販売は国内外問わず絶好調。特に、北米市場では最量販車種のフォレスターに迫る勢いで販売台数が伸びており、高い利益率を維持する原動力ともなっています。北米市場では現地生産となる後期型レガシィの投入によって、さらなる飛躍を図りたい所です。
こだわりのマイナーチェンジを受けて、大きな進化を遂げた後期型レガシィ。では、その詳細を見ていきましょう。
ダイナミックかつシャープな印象に進化したアウトバック。
エクステリアは、フロントエンドを中心に大胆なイメージチェンジが図られています。前期型の穏やかで優しい印象から、後期型ではダイナミックかつハードなフロントエンドへ進化。ちょっとした変更でここまで印象を変えてくることに驚かされます。スバルのデザインレベルは、相当上がっているのではないでしょうか。
ヘッドランプユニットはコの字型のアイラインがバンパーに食い込む様に、内側まで鋭く伸びています。グリルはエンブレム両サイドの1本を残し、すべてのバーをブラックアウト。フォグランプカバーはバンパーをめくり上げるように食い込みます。隆起したバンパーにはシャープなハイライトが生まれたことで、横基調の強いデザインに変わりました。結果、フロントエンドは上下に薄くシャープなアピアランスに生まれ変わっています。
この他、エクステリアではホイールデザインが刷新された他、カタログカラーのワイルドネスグリーンが追加、ベネチアンレッドパールがクリムゾンレッドパールに差し替えとなっています。
煌めきを増したB4。
ターボモデルを失ったことで大きく路線変更を強いられた現行B4は、大人テイストを醸し出す上質セダンへとさらなる進化を遂げていました。
アウトバック同様にヘッドランプユニットはエッジが効いたシャープなデザインへと変更。フォグランプカバーは、サイドへ張り出さんばかりにレイアウト。フォグランプは、丸型のハロゲンから、角型のLEDに進化。バンパーのロアエンドは、後付のアダン―スポイラー状の形状に変更されています。グリルには、横一本のメッキバーが追加。こちらも、全体に横基調となったことでワイド&ローなイメージとなっています。上級グレードのLimitedでは、フォグランプ廻りがメッキ処理されるため、さらにキラメキが増して上質感を演出しています。
この他、B4ではリアバンパーの形状も変更。ブラックアウトの面積が増えたことで、こちらもワイド&ローな印象を与えています。
ボディカラーは、ベネチアンレッドパールが廃止となり、代わりにクリムゾンレッドパールが新採用されています。
スバル公式リリースから。
今回のマイナーチェンジにおける、主な仕様変更は以下の通りです。
【レガシィの主な改良内容】
■安全性能
・アイサイト
後退時自動ブレーキシステム
全車速追従機能付クルーズコントロール車速域拡大(0km/h~約120km/h)
・アイサイトセイフティプラス
フロント&サイドビューモニター
アダプティブドライビングビーム
・ステアリング連動ヘッドランプ
・リヤビューカメラにステアリング連動ガイド線機能を追加
■走行性能
・フロント&リヤサスペンション改良
・電動パワーステアリング改良
・ブレーキブースター特性変更
・エンジンの部品軽量化、フリクション低減
・エンジン制御の最適化
・リニアトロニックチェーンのショートピッチ化
・リニアトロニックの再キックダウン制御採用
・リニアトロニックのマニュアルモード時7段変速を採用
■エクステリア
・新デザインLEDハイ&ロービームランプ
・新デザインフロントグリル
・新デザインフロントバンパー
・LED フロントフォグランプ、新デザインフロントフォグカバー(B4のみ)
・新デザインアルミホイール
・新デザインリヤバンパー(B4のみ)
・新ボディカラー「ワイルドネスグリーン・メタリック(アウトバック専用色)」「クリムゾンレッド・パール」追加
・新デザインLEDサイドターンランプ付電動格納式リモコンカラードドアミラー(ターンインジケーター付)
■インテリア
・新デザインセンターパネル
・新デザイン本革巻ステアリングホイール(ステアリングヒーター付)
・オーディオリモートコントロールスイッチ
・オートドアロック・アンロック機能
・各種操作系表示の視認性向上
・USB電源(リヤ2)
・新型8インチビルトインナビ(ディーラーオプション)
エンジンも小改良を実施。カタログ燃費も向上。
エンジンでは詳細は不明ながら、部品の軽量化やフリクションの低減、制御の見直しを実施しているようです。これに伴って、カタログ燃費が若干向上。また、4000〜5000rpmでのエンジンノイズを大幅に低減。静粛性能の向上も図ったようです。
前期型レガシィでスロットルを踏み込んでいくと、確かに中〜高回転域では結構なボリュームのエンジンサウンドが響いていました。力強いボクサーサウンドが鳴り響くイメージです。つまり、どちらかと言えばそれは心地よいサウンドであって、いわゆるノイズとは違うように感じます。カットしてしまったとしたら、それはそれで残念かも知れません。
むしろ、レヴォーグのそれの方が心地よく無いように思われます。
新型インプレッサ同様に、リニアトロニックも改良。
新型インプレッサと同様に、リニアトロニックには大きな改良が施されています。
無段変速機であるCVTでレシオカバレッジ(変速範囲)を拡大するには、入力側のプーリを小型化するのがセオリー。ところが、小径過ぎると伝達効率が低下してしまうため、限度があります。そこで、スバルはチェーンをショートピッチ化することで、より小さなプーリを実現。レシオカバレッジの拡大を実現しました。
この改良によって、100km/h巡航時の回転数で200rpm低減。高速巡航時の燃費を大きく改善しています。この結果、JC08モードで+0.2km/Lの14.8km/Lを実現しています。
マニュアルモードは従来の6段から、7段に変更しています。さらに、再キックダウン制御を新採用。これは、従来スロットルの踏込時の回転数上昇が1段階であったのを、2段階にすることで加速感の改善を図るものです。
EPS、ブレーキも見直し。
電動パワステも改善が図られています。まず、EPSユニットの取付剛性を強化。ステアリング系全体の剛性を引き上げることで、接地精度の向上を図っています。また、アシスト特性も舵角に対してよりリニアになるよう改善が図られています。
この他、ブレーキ特性も見直されました。新型インプレッサ同様に、踏み始めからしっかり制動力が立ち上がるようブースター特性を変更。高速巡航時でも、力強くグッと制動が立ち上がるようになっており、安心感が増しているようです。