未来のクルマのあるべき姿とは。中心にあるは、常に「人」たるべし。 [2020年09月13日更新]
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7.シンギュラリティの向う側
人工知能が発達し、自らの能力を自ら拡張できるようになると、人知を超えて人工知能が際限なく発展を継続。我が子たる人工知能が人類の能力を超えた末に、支配関係が逆転する。シンギュラリティとは、そういう状況を予測するものです。
こうした次元に於いては、人類技術そのものが劇的が変化することが予測されます。まず、インターフェースなしで直接的にデバイスを操作することも可能になるでしょう。それはいつか、脳とデバイス間での「伝送」へと発展するでしょう。また、人体の一部は「発展的」に人工化され、選択的に能力が拡張されることでしょう。人類が空を飛ぶことや、ネットワークで自身の「存在」を伝送することも可能になるという訳です。
そういう時代に於いては、移動という概念自体が変わってしまいます。自らの肉体は何処かに留め置いても、精神のみで移動が可能になるのですから。自動車などという「旧世紀の製品」は不要になるのです。
こうした状況を考えたとき、もっとも熟慮すべきは「技術倫理」です。技術は本来、人類の発展・幸福のためにあるべきもの。それが人類の最終倫理である「生死」を超越すること、世界人類・地球の幸福を侵害することは、決してあるべき姿ではないのです。
その技術論理が一部に軽んじられている現実は、決して看過されて良いものではありません。現に、COVID-19の感染拡大防止及びワクチン開発では、多くの国家で技術論理は完全と無視されているのです。
アインシュタインは自らが発展させた物理学が、地球さえも破壊し得る核兵器を生み出したことを、最期まで後悔していました。現在は、辛うじて「MAD」によって均衡は保たれているものの、その驚異に常に、核兵器の脅威に怯え続けねばなりません。人類は、こうした過ちを二度と犯すべきではないのです。