SOAが、最もタフなアウトバック「OUTBACK WILDERNESS」を発表。 [2021年04月01日更新]

レガシィ アウトバック
 
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史上最もワイルドなアウトバックが登場。
 
2021年3月24日 但し、米国専売。前期型?後期型?日本仕様はどうなる?

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文責:スバルショップ三河安城 和泉店

お問い合わせ:0566-92-6115

担当:余語

 

米国で史上最もタフなレガシィ誕生。その名は、OUTBACK WILDERNESS。

3月30日、SUBARU of America(SOA)は先日予告していた「OUTBACK WILDERNESS」をオンラインにてワールドプレミア。2021年後半に発売することを発表しました。

OUTBACK WILDERNESSは、名実ともに史上最もタフなレガシィであると共に、アウトバックに真のタフネスイメージを付与する重要な役割を担っています。

初代アウトバックは、窮地のスバルが繰り出した、窮余の策でした。90年代初め、カムリやアコード、トーラスが熾烈な販売競争を繰り広げた、米国のツーリングワゴン市場。ところが、90年代初めに一気に縮退。あっという間に消滅してしまいます。代わって躍進を遂げたのが、SUVでした。ところが、スバルにはSUVの持ち駒がありません。当時からして、米国市場に強く依存していた、スバル。彼らが咄嗟に繰り出したのが、持ち駒のレガシィをSUV風味にアレンジした、ツーリングワゴンとSUVの「お手軽折衷案」でした。

その誕生の経緯から、スバルはアウトバックをシティ派SUVとして仕立ててきました。なぜなら、アウトバックのSUVとワゴンの二面性は、メリットでありつつ、デメリットでもあったからです。トドのつまり、アウトバックは何処まで行っても、ニセモノSUVなのです。

そこで、SOAは注意深くキャラクターをプロデュースしていきました。SUVを走れるAWDを持ちながらも、オンロードでも確かに走れるクロスオーバー。本格派SUVの持つ野暮ったさが無く、アッサリと乗れるアーバン系イメージ。こうして、この独特のモデルはSOAの努力によって、次第に独自の市場を開拓していったのです。

今や、アウディやボルボなど、様々なフォロワーが誕生し、一つのジャンルとして充分確立されつつあります。

 

2.4L直噴ターボ搭載。0.8インチのリフトアップとオールテレイン。そして、専用デザイン。

今回発表された、OUTBACK WILDERNESS。その概略を見ていきましょう。

エンジンは、アセントと共通の2.4L4気筒直噴ターボ。現行レガシィ系では上級グレードに設定されるパワーユニットです。260hp/5600rpm、277lb-ft/2000rpmという、十分過ぎるパワーを発揮します。

最大の特徴は、一気にワイルドさを増したアピアランスです。中でも目を引くのが、オールテレインタイヤ。エンボス加工された「YOKOHAMA GEOLANDAR」の鮮やかなホワイトレターが、そのタフネスさを強く主張します。ホイールは、専用デザインの17インチ。マットブラックの5スポークはシンプルなデザインです。

最低地上高は0.8インチリフトアップされ、9.5インチに。サスペンションもタイヤに合わせて仕立て直され、荒れ地でのスタビリティを確保しつつ、オンロードでの「レガシィらしい」ハンドリングと乗り心地を確保。前後のショックアブソーバ+スプリング長さを延長。オフロードでのタフネスユースに最適な、たっぷりとしたサスペンションストロークを増しています。

キャンプ場が中心の日本と違って、道なき道を突っ走って、大自然をど真ん中で愉しむのが、USA流アウトドア。そこで重要なのが、アプローチアングルとデパーチャーアングル、ブレイクオーバーアングル。これらも、しっかり拡大してあって、アプローチアングルでは+1.4度の20度、デパーチャーアングルは+1.9度の23.6度、ブレイクオーバーアングルは+1.8度の21.2度まで拡大。これらが小さければ、幾ら優秀なAWDがあっても宝の持ち腐れ。顎下をガリガリと削るハメになりますから、重要です。

当然、スペアタイヤはフルサイズ仕様。カーゴルームのボード下に収納しています。懐かしのグラベルEXのようにバックドアに吊らない処が、「アウトバックらしさ」なのかも知れません。

アクセサリーとして、新たなに頑強なアンダーガードを設定。USA流のタフネスユースに確実に対応しています。

専用装備は、これだけに留まりません。タイヤ直系の変更に伴って、最終減速比を変更。これにより、砂利路面であれば最大40%の登坂が可能になっています。もちろん、X-MODEも標準装備。25mphで機能するこのヒルディセントコントロールは、SNOW/DART及びDEEP SNOW/MADの2モードを用意。それぞれに最適な制御を適用し、極端にμの低い路面状況でのトラクションと挙動制御を可能にします。

 

アーバン系イメージから、劇的変化を遂げる。タフネス感満載のアピアランス。

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ジェントルなアーバン系のイメージから印象を大きく変えているのが、エクステリアに奢られた専用デザイン。前後バンパは、無塗装部分が一気に拡大され、スバルが大好きな「ラギッド感」に溢れています。特徴的なのは、LEDフォグランプ。これまで、ショーカーで数々試みられてきた6角形形状が初採用。今後、新たなアイキャッチとして各モデルで採用が進むのかも知れません。

ボンネットで目立つのは、マットブラックのステッカー。防眩が目的で、オフロード走行での路面状況の把握を助けます。また、フロントエンドの牽引フックカバー、ルーフレールのタイダウンポイントには、鮮やかなオレンジ色のアイキャッチ。フロントフェンダーとリヤゲートの「SUBARU WILDERNESS」のエンブレムと、サイドガーニッシュのオレンジのロゴが、「只者ならぬ」感を演出しています。

ホイールアーチトリムは、大幅にボリュームアップ。オールテレインタイヤの採用により、1.6インチ拡大された全幅をフォローします。視覚的印象も大きく変えており、アーバン系のスッキリしたイメージの面影はなく、クーペライクなボディを持つ本格派オフローダーの印象さえ感じさせます。

インテリアも、タフネスユースに対応した専用デザイン。ヘッドレストに「SUBARU WILDERNESS」のロゴをエンボス加工したシートは、StarTex撥水素材を採用。また、カーゴエリアもしっかり撥水加工。オフロードでの使用に対応します。エクステリア同様にオレンジのアイキャッチを各部に配置。

SUBARU WILDERNESSは、イメージだけで演出した「ハリボテ」ではありません。かつて、レオーネで評価された「タフで壊れない使える4WD」を現代に甦らせる、全く新たなスバルの試みなのです。

 

OUTBACK WILDERNESSは、前期型???オーストラリア仕様との違い。

現行レガシィは、2019年春に登場。しかし、発売はずっと米国だけに限られてきました。デビューから3年を迎えるこの春。日本仕様の登場も間もなくと伝えられ、新たなグレードともにマイナーチェンジを敢行して、世界デビュー。。。と思いきや、それが違うのです!謎が謎を呼ぶ、今回のSUBARU WILDERNESS。その疑問点を見ていきましょう。

その謎を解くカギが、1月20日にスバル・オーストラリアが発表した、アウトバックの右ハンドル仕様。これと、今回登場したSUBARU WILDERNESSの違いを見ていくことにします。

1.異なるヘッドライト形状

SUBARU WILDERNESSでは、コの字形状のアイラインの下側終点がバンパーに食い込む形状となっています。ウインカーは、通常の「電球」仕様。これに対し、オーストラリア仕様では食い込みはなし。アイラインも太くなり、全面が発光するタイプ。恐らく、新型レヴォーグ同様にアイラインがウインカーを兼ねる仕様となっているのでしょう。つまり、オーストラリア仕様の方が、より新しいテクノロジーを採用しています。

2.アイサイトのバージョン違い

SUBARU WILDERNESS、オーストラリア仕様共に、センターコンソールに最新のインフォテイメントシステムを採用しています。ところが、搭載するアイサイトの世代は異なっています。SUBARU WILDERNESSが日立アステモ製のver3系を搭載するのに対し、オーストラリア仕様は新型レヴォーグと共通のヴィオニア製新世代アイサイトを搭載しているのです。

3.フェンダーアーチモール

良く似ているようで、両者のフェンダーアーチモールの形状は異なるものです。SUBARU WILDERNESSが、より立体感のある凝ったデザインを採用しているのに対し、オーストラリア仕様はよりシンプルなスタイル。しかし、円弧状にグルっと囲むシンプルなデザインは卒業する方向であるのは間違いないでしょう。ネット上でスクープされている「後期型フォレスター」にも、同様な形状を見て取ることができます。

 

どうなる?日本仕様。新世代アイサイトの米国投入は、未だ先??

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これら情報を総合するに、SUBARU WILDERNESSは前期型アウトバックをベースとしていると見て、間違いないでしょう。少ない可能性ながら、米国への新世代アイサイト投入が繰り延べになっている、とも考えられますが、ヘッドライト形状がデビュー当時のまま、という点は説明できません。

つまり、SUBARU WILDERNESSは前期型の追加モデルで、米国仕様車のマイナーチェンジは1年後の2022年春に実施されるのでしょう。よって、新世代アイサイトを搭載するオーストラリア仕様が後期型、ということになります。

スバルのフラッグシップモデルであるアウトバックを、米国でも日本でもないオーストラリアで、シレッと先行発表したことは全く解せません。しかし、各部仕様を見る限り、これが後期型であると見て間違いないでしょう。依然未発表の日本向け仕様は、このオーストラリア仕様に準じた装備となるものと考えられます。

これまで、XVがジュネーブでデビューを飾ったことはありましたが、オセアニアでワールドプレミアされるモデルは、スバル史上非常に希少なのかも知れません。

同様な疑問は、他モデルにもあります。それが、米国仕様の新型BRZです。こちらも、フロントウィンドウ越しにver3系のカメラユニットを確認することができます。スバルは、既に開発の主軸を、ヴィオニア製ユニットに切り替えています。よって、ver3系に更なる開発の可能性があるとは思われません。

もしかすると、ヴィオニア製ユニットを北米市場に投入できない、何らかの理由があるのかも知れません。ただ、先述の「後期型フォレスター」には、ヴィオニア製ユニットが搭載されていることから、これを機会に北米仕様のアイサイトを切り替えていくのかも知れません。

日本では、漸くBS型アウトバックの販売が終了。間もなく世代交代の時期を迎えます。その仕様は、まるっきりオーストラリア仕様なのか。。。愉しみに、そのデビューを待つことにしましょう。

 

OUTBACK WILDERNESS 2021年3月

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photo by SUBARU
 

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