スバルショップ三河安城の最新情報。クロストレック S:HEV EXに半年、7500km。雑感まとめ。| 2025年8月26日更新

 
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文責:スバルショップ三河安城 和泉店

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担当:余語

 

自動車産業が、自らの価格決定権を失う恐怖。

アイサイトの進化に期待を膨らませていると、何処からともなく湧き上がってくる不安。。。アイサイトが進化するとなると、価格も上昇???誰も買えないんじゃ、ADAの二の舞じゃないか。なんて、考えてしまうのです。

当然AI搭載となれば、ハードウェア/ソフトウェア共に原価は一気に高騰します。でも、ご安心を。アイサイトは、ソフトウェアが内製。それ故、外部からの価格上昇のプレッシャーも弱く、価格決定権を保持し続けることができるのです。

OEMが価格決定権を失いつつあることは、自動車産業に多大なリスクをもたらします。既に、メガサプライヤとOEMの立場は逆転。ここに畳み掛けるように、IoT分野の価格高騰が大きく作用し始めています。

一般には、搭載する部品/コンポーネントの原価が価格を左右します。しかし、ソフトウェア開発が深度化した現在は、開発環境に莫大な投資を求められるようになっています。しかし、あるサプライヤ製のハードウェアを使用する場合、そのサプライヤが提供するソフトウェア開発環境を使用して開発せねばなりません。すると、自然とソフトウェアはその開発環境に最適化されていきます。ハードウェアが進化すれば、開発環境のアップデートも必要です。これを繰り返していくと、いつの間にか他のサプライヤへの転向は不可能な状況に追い込まれます。新たにゼロからソフトウェアを開発し直す必要があるからです。こうなったら、あとはチョロいもの。OEMとて、言いなりになるより他にありません。これがエンジンECUなら、大した影響は無いでしょう。けれど、ADASだったら、一朝一夕での転向は不可能。OEMは、間違いなく価格決定権の放棄を迫られるでしょう。

既に、幾つかの分野ででこのような状況が生じているようです。トヨタは、国内産業振興を目的にルネサス製ECUを意地でも使用していますが、その進化が頭打ちとなれば、何れは海外製へ転換せざるを得なくなります。しかし、海外ではサプライヤの方が立場は上。つまり、「文句があるなら売らない」のスタンス。初期不良が発生しても、「菓子折り+謝罪」ではなく、顧問弁護士が分厚い契約書の中から有利な文言を見つけて突きつけてくるのが、彼らの常識です。

しかし、これからはソフトオンデマンドビークルと呼ばれる時代。スマホやPC同様に、ソフトウェアがクルマの価値を決定付ける時代となるでしょう。そんな折、OEMが価格決定権を失えば、自動車価格がさらに高騰するのは間違いありません。つまり、我が国の半導体産業の没落が、日本の自動車産業の将来に手痛いダメージを与えている、ということです。トヨタやホンダが、ソフトウェア環境開発に頭を悩ませるのも、当然と言えるでしょう。

アイサイトのクルコンを使用しつつ、右側車線をスイスイと追い越していくテールランプを眺めていると、自動車の未来は本当に明るいのか、不安になってしまうのは確かです。今のままでも、充分なんだけどなぁ。。ムダな機能要らないから、安くなんないのかなぁ。。。

JR西日本273系と宍道湖

S:HEVとe-BOXER、どっちがオトク?どっちを選ぶべき?

日々店頭で聞くのは、お客さまの溜息の数々。ハイブリッドは欲しいけど、高いよぉ、、、買えないよぉ。確かに、S:HEVは高い。。。e-BOXERに、+35万円(税別)。これだけ価格差があれば、二の足を踏んでしまうのも確か。じゃぁ、e-BOXERとどう違うのでしょう。価格差分のメリットは、ちゃんとあるのでしょうか。

ハッキリ言って、全く違います。燃費、出力などスペック上の差を、少なめに見積もったスバルの意向は分かりませんが、走り出した瞬間に分かるほど、その差は歴然としています。

e-BOXERの最も著名なネガが、エンジン停止時のエアコン停止。そこへ行くと、S:HEVではコンプレッサが電動なため、エンジン停止時もエアコンがしっかり効いてくれます。また、補機電源を走行用バッテリから得るため、エンジン停止頻度も大きく変わりません。夏の酷暑が年々酷くなる昨今、これだけでもS:HEVを選ぶ理由になるでしょう。

じゃあ、肝心の燃費はどうでしょう。e-BOXERはマイルドハイブリッド故に、モータ出力だけでの加速は不可能。一方、THSを搭載するS:HEVはストロングハイブリッド。モータだけでグングン加速しますから、エンジン停止の時間・頻度が桁違いに多いのです。2.5Lと余裕があるので、加速時の負荷も小さく、加速もスイスイとこなします。燃費値だけ見ても、その差は歴然。e-BOXERでは15km/L越えが精一杯なのに対し、逆にS:HEVで15km/Lを切るのは最早不可能。頑張れば、20km/L越えも難しくありません。25%も違うのですから「言わずもがな」です。

パフォーマンス単体でも、その差は圧倒的。80km/h近辺でエンジン回転数が2000rpm近くに達するe-BOXERと異なり、S:HEVは余裕で高速巡航をこなします。前述の通り、トルクの余裕は長距離ドライブで疲労感軽減に直結しますから、そのような機会が多い方はS:HEVを選ぶべきでしょう。

残る問題は、自動車税の年額7,500円の差。年間10,000kmとし、e-BOXER:14km/L、S:HEV:18km/L、165円/Lと仮定すると、燃料代の差額は26,190円。つまり、自動車税分は元が取れます。じゃぁ、車体価格分はどうでしょう。この燃料代差額から自動車税差額を引くと、18,690円/年。。。標準的な7年保有では、130,830円。税込み38.5万円の差額からすると、燃費だけで元を取るのは不可能。あわわわ、e-BOXERの方がお得・・・?

うむむむぅ、どうするか。。。切り札は、S:HEV専用装備のコンセント4万円(税別)。非常時電源にも使える、1500WのAC100V電源です。これなら、どうでしょう。冷蔵庫を走行中に使用すれば、夏場でも飲み物は冷え冷え。この夏は島根県名物のはんぺんを多数買い込むこともできました。あっても困らないし、あったら便利過ぎる。とにかく、ウチの子には好評です。

まぁ、燃費よりも何よりも、こうやって走ってみれば、その差は明らか。燃費がイイ、快適、速いの三拍子。クロストレックを選ぶのなら、S:HEVが絶対オススメです。

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クロストレックとフォレスター、勝者はどちら?

ほんなら、フォレスターのS:HEVと比べてみましょうか。ところが、コイツは相当の強敵。なぜって、市場の反応は天地の差。大注目のフォレスターに対し、クロストレックの反応は限られたもの。

重量級のクロストレック・S:HEVですが、フォレスターのS:HEVよりは、当然軽い。その差は90kg。結構な差ですが、同じパワートレインですから、細かな差はあるものの維持費に差はないと考えてよいでしょう。

最初の問題は、室内空間です。やはり、クロストレックは2名仕様とするのが適切でしょう。小生は4人家族ですが、子供2人の成長に従って、ちょっと狭いと感じるようになりました。まぁ、昔は「こんなもん」だったんですがね。つまり、4名乗車とすると、フォレスター一択と考えて良いでしょう。旅行時の長距離移動を考えると、荷室容量をを含め、さらにその差は大きくなります。

走ったフィーリングは、どうでしょう。走りのリジット感が高いのは、フォレスターの方。ステアリングのフィードバックはよりクリアで、足廻りの剛性も高いと感じます。これに対し、クロストレックはマイルド。車重増に対して充分対応してはいるものの、スッキリ感ではフォレスターに及びませんし、フィーリングも曇り気味。ライントレースの正確性は、フォレスターに分があります。

燃費では、1割程クロストレックに分があります。フォレスターでは、高速走行では16km/Lほど、市街地走行でも20km/Lが限界でしょうか。90kgの重量増と空気抵抗の差は、やはり少なくはないようです。図体が重たい分だけ運動エネルギーは大きくなるものの、回生ブレーキの負担割合が多くないS:HEVの場合、ネガがより強く出るのでしょう。

装備差で見ると、リヤのエアコン吹出口、本革シートのベンチレーション、パワーリヤゲート、ワイヤレス充電器でしょうか。そして、フォレスターのX-BREAKにACコンセントを選べないこと。Premiumでも、ハーマン・カードン+本革シートという贅沢仕様でしか、ACコンセントを選択できません。。。嗚呼、何とご無体なこと!クロストレックなら、たった4万円で単品での選択が可能です。

最後の課題は最難関の課題、予算です。維持費には大きな差はなくとも、取得時の価格が大違い。その差は、Premiumでは100万円にも達します。e-BOXERのクロストレックと比べれば、150万円。。。嗚呼!高い。残価設定で、、、という方もおられるでしょうが、オススメはしません。だって、追突されたら大損間違いなし。玉突き事故に遭えば、目も当てられません。住宅ローンと残価設定のダブルローンは、生活リスクが高過ぎます。購入時点で、出動可能な予算が総額の半分を越えない限り、賭けに出るのは止めておいた方が良いでしょう。

結論から言えば、予算さえ考えなければ、フォレスター一択。でもまぁ、予算を考えない人は差し置いて考えましょう。

上記の装備差から、100万円というのは充分妥当に思えます。特に広大な室内空間と荷室は、何にも代えがたいものでしょう。ただ、高過ぎる。RAV4だ、CX-5だと、次期型が揃えば、この価格も当たり前になるのやも知れません。。。OEMの中ではね!西三河はトヨタ企業城下町故に、全国的にも恵まれた地域。それでも、ティア1の社員方々は「ムリ・・・」と、嘆いているのが現状。一部上場企業の正社員が買えないんじゃ、誰が買えるんだ?嗚呼、OEMはそんだけ・・・・もう、止めておきましょうか。

一畑電車2103 旧京王5121

クロストレック S:HEVにネガはあるのか?

んじゃ、クロストレック・S:HEVのネガは何でしょう。最初に思い浮かぶのは、やはり重さです。1660kgに達する重量級故に、少々制動力が心許ない。。。旧営業車:GT型XVの1.6Lと比べると、コーナリングも重たい。。。もちろん、S:HEV搭載に際して、スバルも無策ではありません。キャリパーは、18インチ仕様の限界までサイズアップ。最大制動力を確保。S:HEV化に際して、負担荷重が増加するリヤ廻りは、足回りを強化した上、ボディには補強を追加しています。

制動力が足りないと感じるのは、急に止まる時。制動の立ち上がりが遅いのか、鈍いのか。思ったより、スッーーと前に行くのです。アレレと思って踏み足すと、グッと制動力は立ち上がるのですが、ツンのめるような止まり方になります。

スバル車は、従来から制動力に定評がありました。スッと制動力が立ち上がり、グッと低い姿勢で踏ん張るように止まる安心感。だからこそ、高速道路上で急な渋滞に出食わしても、ヒヤリともせず、グッと車速を下げることができる。その安心感は信頼感になって、ストレスを減らし、安全も担保してくれるのです。しかし、S:HEVは、その安心感だけは「少し薄い」と言わざるを得ません。

恐らくは、ペダル踏み込み量に対する、制動力のリニアリティ確保に、やや問題があるのでしょう。ドライバーは、踏んだら踏んだ分だけ制動力が欲しい。けれど、燃費を考えれば、初期制動では回生量を確保したい。なので、踏み込み速度と踏み込み量から判断して、制動力が少なめならば、回生優先で制動を立ち上げたい。そんな折、もっと制動力が欲しいとなって踏み足されても、すぐに油圧には切り替えられず、若干の空走が生じるのでしょう。

もちろん、端からグッと踏めば、グッと効きますから、悪しからず。

他に、文句があるとすれば、ACコンセント。フォレスターと異なり、単品でオプション購入できるのは素晴らしいのですが、使い方に難あり。エンジン始動の度に、毎度スイッチを押さねば、給電してくれないのです。SAに立ち寄った時など、スイッチの再投入を忘れることが度々。。。気付いた時には、車載冷蔵庫の温度が、、、なんてことも。

取扱説明書によれば、スイッチ投入後に毎度コンセントを差し込め、とのこと。始動させて、スイッチ押して、後ろに行って、コンセント刺して、電源入れてって。。。いやいやいや、、、大雨降ってたらびしょ濡れさ。だったら、再始動時に「前回はコンセント使用していましたが、今回は?」くらい、お節介焼いてくれてもいいじゃないかぁ。なんて、ふてくされてみたりします。

クロストレック S:HEV EXは、オススメか。

さて、クロストレック・S:HEVはオススメか否か。そう問われれば、オススメだと断言します。スバル初のストロングハイブリッドながら、非常に完成度は高く、燃費も上々。パフォーマンスも良好で、装備も充実しています。アイサイトXの価値を加味すれば、400万円に達する価格を満たすだけの価値は、充分にあると言えるでしょう。

長年スバルを愛してきた方々には、特にオススメしたい。リッター6km、タンクに穴と言われ、笑って誤魔化していたあの頃。あの屈辱の日々を知っている方にこそ、ぜひS:HEVを体感していただきたいのです。これは紛うことなきスバル車。THSをポン付けしただけじゃない。ちゃんと、スバルらしいパワートレインになるべく、ちゃんと努力している。処女作なのに、この完成度。実に素晴らしい。

ただ、サイズと価格のバランスは、お世辞にも良いとは言えません。もう少しサイズを我慢すれば、トヨタのアクアなども検討対象となりますが、こちらは100万円以上リーズナブル。で、燃費はさらに5割増し。まぁ、走りはソレナリですが。。。マツダ3と比較してみても、同じ。50万円程度コチラが高額で、燃費は多少良いでしょうが、アチラは燃料代が安い。まぁ、クーペ並みの室内空間はさすがに難がありますが。。。

もちろん、S:HEVが競合モデルにはない魅力を備えていることに疑いはありません。アイサイトXの先進性、アイサイトVer4.5の高い予防安全性、S:HEVの優れた走行性能と走破性、AWDシステムのスタビリティ、そして良好な燃費と高いユーティリティ、先進的なユーザインタフェース等々。それらのストロングポイントの数々は、プレミアムブランドに充分匹敵するレベルに達していると言えます。但し、インテリアは改善必須。先代XVより、チープさが目に付きます。これでは、プレミアムブランドと肩を並べるのは無理筋。確かに機能優先の考えた方は、決して間違ってはいません。しかし、400万円に達するモデルとしては、インテリアは如何せんチープ過ぎます。

クロストレック・S:HEVがモノが良くても、会心のヒットとならない理由は、「商品としての訴求力」にあると見て間違いないでしょう。モノが良いが、イマイチ魅力に欠ける、そんな処でしょうか。他メーカー車と比べれば、燃費/経済性はそれなり。デザインに新鮮味はありませんし、ボディサイズ、室内空間もそれなり。4人使用では狭いが、2人使用では少し余る。じゃぁ、2人使用なら荷室は広大かと言われれば、趣味にフル活用というサイズには少々足りない。結論から言えば、クロスオーバーであることが、クロストレックの足を引っ張っていると見て間違いないでしょう。

まぁ、商品としてはそうです。商品としては、ね。。。けれど、乗ってみれば、良いクルマには違いありません。多少ネガはありますが、乗ってみて満足しないことはないはずです。小生は、たっぷり満足しています。まぁ、一番ショックだったのは、オフショアブルーがあっという間に廃止されたことですがね。。。

トビ

長文のご読破誠にありがとうございます。

ここまで、敢えて文章を短くせず、わざとダラダラと感想を書き連ねてきました。長時間に渡るご愛読、誠にありがとうございます。素人物書きとして、皆様に度々ご愛読頂いていることに感謝の言葉もございません。

お客さまから時々、YoutubeやSNSはやらないのか?と、聞かれることがあります。確かに、Youtubeの方がアクセス数は多くなるでしょう。注目度も上がるはずです。インスタもやってみました。でも、小生はSNSがどうにも好きになれません。ユーチューバーと呼ばれる方々が作る動画が分かりやすい事例ですが、内容が薄いのにインパクトとサムネール一発でアクセス数を稼ごうという、あの論理。どうにも馴染まないのです。

最近生意気盛りの長男が、こう言うのです。動画は倍速再生でいいよね。だって、時間のムダがないから、と。あぁ、しまったと。こうなってしまうのか、と。ガックリと来ました。でも、こう言ってやりました。倍速で見られるほど、内容の薄いのを見てるからそう考えるんだ、とね。

今、クラブ・スバリズムは長編の真っ最中。米ソ宇宙開発競争は、今や第12弾に達しました。毎回、テキストを読むのに3時間掛かりますから、合計36時間分。それでも、マーキュリー計画の1/3。まだまだです。アポロ計画まで考えたら、気が遠くなります。

なぜ、そんなに長いのかって、そりゃそうです。人類が初めて宇宙に挑んだんですから、彼らの苦労を考えれば、「ハイ、3分にまとめました」なんてこと、したくもないし、できもしない。彼らの夥しい苦労の数々を知らばこそ、宇宙へ行った価値が分かるし、教訓も得られるというもの。そもそも、米ソ宇宙開発競争を知るのなら、独ソ戦も、核開発も、スターリンの大粛清も、朝鮮戦争も、プラハの春も、キューバ危機も知らなきゃいけない。それが分からなきゃ、米ソが財政危機に陥る程の大金を投じた意味が分からないからです。

つまりは、小生の長文は軽薄短小な時代へのアンチテーゼなのです。何でも倍速・倍速の時代に、じっくり長文を書いて、誰かに読んで頂ける喜び。そんな喜びを味わえるのも、読者の皆さんがあってのこと。これからも、ご愛読賜われれば幸いです。

文責:スバルショップ三河安城和泉店 営業:余語

 
 

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