スバルショップ三河安城の最新情報。スバルがBEV第3弾を発表!その戦略を大分析。| 2025年8月9日更新

 
スバル アンチャーテッド エクステリア
スバルBEVに、早くも第3弾登場!
 
2025年8月9日 その名は、アンチャーテッド。兄弟はCH-R+。
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文責:スバルショップ三河安城 和泉店

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担当:余語

 

ソルテラ、トレイルシーカーに続く、アンチャーテッド。

アンチャーテッド インテリア

2025年7月17日、スバルは新型BEV「アンチャーテッド」を発表。スバルらしくない流麗なスタイリングを公表しています。スバルらしくない・・・何処かで見たことある・・・と思った方。素晴らしい!これは、どう見ても、新型トヨタ・CH-R+。そう、このBEVは、ソルテラ/bZ4X、トレイルシーカー/bZ Woodlandに続く第3弾。トヨタとのアライアンスモデルなのです。

国内導入については未発表ですが、これでスバルBEVは3モデル目。ソルテラの発表以来大きな動きが無かった、スバルのBEV戦略ですが、これでラージのトレイルシーカー、ミドルのソルテラ、コンパクトのアンチャーテッドと、ラインナップが一気に充実することになります。

それにしても、些か拙速気味との印象を抱く方は、多いのではないでしょうか。消費者の期待や動向がBEVから後退している状況下で、矢継ぎ早にBEVを投入する必要はない気がします。だからと言って、親会社に押し付けられてイヤイヤ、なんて事ではありません。スバルは自らの堅固な意思と戦略に基づき、BEVの市場投入を図っています。

スバルは2023年の大崎新体制移行に伴い、方針説明を実施。2028年末までのBEV8車種の市場投入に加え、2030年の世界販売に於けるBEV比率を50%(60万台)とする、野心的な計画を公表しています。そうなると、2028年末まで僅か3年半。ですから、現在の進捗は、早いようでいて、ちょっと遅いくらいなのです。

ただ、ご安心を。スバルがBEV一本足打法・・・という訳ではありません。同時に公表した生産計画では、新設BEV生産ラインの半分はガソリン車と混流可能という計画。BEV生産がスバルの重しとなって、、、という事にはなりませんから、悪しからず。

スバルBEV戦略

トヨタのマルチパスウェイの一角を担うスバル。

ただ、スバルのBEV戦略とトヨタのBEV戦略が、綿密に連携しているのは事実です。スバルが進めるBEV生産ラインの新設計画には、トヨタ向けBEVの受託生産も含まれるからです。

この戦略は、トヨタが執る全方位戦略(マルチパスウェイ)の一部。トヨタは、ICE(内燃機関)、HEV、PHEV、BEV、FCVと、4種の動力源開発の継続意思を明確にしており、如何なる情勢の変化、如何なる地域需要にも対応可能とする戦略を執っています。もちろん、このような一大物量作戦は、巨人トヨタとて単独では不可能。そこで、トヨタを筆頭に、ダイハツ、スバル、マツダ、そして日野ーふそうとの協業を強化。スズキーダイハツとはコンパクトカーのBEV開発を、スバルとはミドルサイズのBEV開発を推進。そして、日野はダイムラーと提携。リスクの分散と、リソース活用の効率化を推進しているのです。

今般のスバルとのBEV協業に於いては、トヨタ側は開発の主体を担いつつ、BEV生産拠点の新設という「リスク」を負わずに済む一方、スバル側はBEV販売の推移が不確定な中で生産ラインを新設しても、一定程度の生産台数を確保できるというメリットがあります。このアライアンスは、BEVの先行き不透明感が増す中で、大いなる効果を発揮するとみて間違いないでしょう。

ただ、この状況は米国政権の意向次第で大きく変容する可能性を秘めています。スバルとのアライアンスで開発された3モデルの主要販売先は、北米市場。ところが脱炭素を関税否定するトランプ大統領は、BEVの補助金打ち切りに動いており、BEV市場にこれ以上の発展は望めない状況にあります。また、トランプ関税の施行により、日本からの輸出にデメリットが生じます。となると、米国現地生産及び国内への逆輸入が得策。

と言っても、合衆国大統領は某国と異なり、一生その座にある訳ではありません。大統領変われば、時代も変わるのです。拙速な対応は、返って傷口を広げかねません。トヨタ・コンツェルンは、事態の推移を冷静に見守りつつ、大統領に対するマルチパスウェイも実現していくことでしょう。

スバルBEV生産体制

スバルが、北米専売車を日本で販売する?

とは言え、現職大統領の意向を無視することもできません。そこで俎上に上がっているのが、次の2つのアイデア。一つは、ビッグ3ブランドの国内販売。トヨタやスズキなどが、過去にGMブランドのモデルを扱ったことがありましたが、それと同様のものでしょう。もう一つは、米国生産モデルの逆輸入。スバルであれば、SIAで生産した車両を国内で販売することとなります。双方共に、輸入障壁となる各種の車両登録に関する規制の緩和により、国内での型式認証の取得を容易にするアイデアを含んでいるようです。

ただ、販売網が限定的なスバルの場合、ビッグ3モデルの取り扱いはムダが多いため、米国製車両の国内販売が現実的な選択肢となるでしょう。米国生産割合を増やすことで、米国内の雇用を増やし、米国経済に貢献するのが目的です。

スバルの場合、これを大きなチャンスと見込むことができます。新型アウトバックやアセントのような米国専売車種の国内導入が期待できるからです。また、クロストレックの2.5L仕様やWILDERNESSシリーズなど、米国専売グレードの国内展開も期待できます。特に、強い威圧感を持つ巨体を誇る新型アウトバックは、国内でのスバルのイメージをガラリと変える、素晴らしいフラッグシップになり得ます。

問題は、左ハンドルをどうするか。米国政権は、右ハンドル自体を輸入障壁としているものの、左ハンドルでは国内需要は限定的。加えて、安全を第一とするスバルとしては、左ハンドル車の発売は何としても回避したいところ。ただ、右ハンドル化は、簡単にハンドル位置を変えれば済む話ではありません。新型アウトバックやアセントなどは、右ハンドル仕様自体が存在しないため、ステアリングラックやインテリアの設計を新たに起こさねばなりません。また、アイサイトやLEDヘッドランプなどの設定変更も必要です。つまり、少なくないコストを要します。ただ、これをやることで、現職大統領の心情が少しでも良くなるのなら、悪い出費にはならなさそうです。

新型アウトバック

BEV8車種はトヨタ系、ダイハツ系、あとは・・・?

現状登場したBEVは、3車種。残りは5車種です。もう一度方針説明を詳しく見ると、2026年末までにSUVが4車種、2028年末までにさらに4車種とあります。現在、スバルはBEVの自力開発を推進中。そう、スバルBEVはすべてトヨタのアライアンスモデル、、、とはならず、スバルのスバルによるスバルファンのための「純スバルBEV」が誕生するのです。しかし、残り5車種のうち、どれだけが純スバルBEVとなるかは判然としません。

ここで、方針説明を丸ごと鵜呑みにして考えると、8車種のうち、SUVが4車種、それ以外が4車種と仮定すると、残りはSUV1車種、それ以外が4車種となります。

では、もう少し詳しく考えてみましょう。現状、純スバルのラインナップは、インプレッサ/クロストレック、フォレスター、レヴォーグ/レイバック/WRX、アウトバック、アセント、BRZの6系統9車種。このうち、モデル存続の可能性が薄いアセントとBRZを除けば、残りは4系統7車種。ここで、アライアンスモデルのBEVが3車種ともSUVであることから、フォレスターとアウトバックを除くと、残りは2系統5車種。つまり、インプレッサ/クロストレックとレヴォーグ/レイバック/WRXとなります。残り5車種と見事に符合します。

しかし、現状ダイハツから供給を受けているコンパクトモデルについても考える必要があります。ダイハツは、トヨタ主導でスズキと共に、軽のBEV化の研究を進めており、軽バンBEVの登場は間近とされています。スバルに於けるダイハツ製モデルは、セカンドカーの位置付けが強く、本家ダイハツよりもBEV化の拒否感は少ないように思われます。ダイハツ製アライアンスモデルは、サンバー/ハイゼット、プレオ+/ミラ・イース、ステラ/ムーヴ、シフォン/タント、ジャスティ/トール/ルーミー、REX/ロッキー/ライズの6車種。ここで、サンバー・バンのBEV化は間違いないとすると、1車種減って残りは4車種となります。スズキは、軽トラのBEV仕様を公開しており、これもカウントするとすれば、あと3車種になってしまいます。

スズキ・キャリーBEV試作車

スバルのフラッグシップがBEVで復活?

では、コンパクトサイズのBEVをスバルが自力開発する可能性はあるのでしょうか。残念ながら、その可能性は極めて低いと言わざるを得ません。コンパクトモデルは利益率も低く、頻繁な商品改良も必須。販売台数で利益を稼がねばなりません。そうした販売スタイルは、現在のスバルが目指すものと真逆。スバルは、魅力の高い利益率の高いモデルでシェア5%を維持するのが基本方針。そのため、今さらコンパクト市場に打って出る可能性は、ほぼ無いと言えます。

加えて言えば、新規プラットフォーム開発には、莫大な費用を要します。現在、スバルはBRZを除けば、たった一つのプラットフォームで5系統8車種を賄っています。にも関わらず、わざわざ先行き不透明なBEVに対し、プラットフォームを2つも用意することは、経営判断としても適切ではありません。よって、スバルが自力開発する純スバルBEVは、現状のラインナップと大きく変わらないサイズ感で登場するのが基本線となります。

他OEMで考えてみましょう。ヒントとなるのは、ドイツのプレミアムブランドです。彼らは、新規BEVであっても、敢えて既存のラインナップに溶け込むようにキャラクター設定をしています。その理由は、彼らがブランドイメージ(≒伝統とヒストリー)の継承を望んでいるからです。スバルの戦略も、恐らく同様のものとなるでしょう。水平対向エンジンという強力な伝統を持つだけに、これを廃したBEVはファンの反発を招く可能性があります。そこで、既存のイメージの拡大解釈というキャラクター設定にすることで、ブランドの継承を図ることが得策となるからです。

つまり、スバルが自力開発するBEVは、既存モデルのBEV版となることが濃厚です。ただ、コンパクトモデルのBEV化は、利益率の低さから可能性が低いと思われます。そこで考えられるのは、レガシィのBEV化です。レガシィであれば、高めの価格設定が可能ですし、アウトバック化によって北米市場での販売も可能です。このレガシィで、ツーリングワゴン/セダン/SUV仕様と設定すれば、3車種。。。これで全8車種、SUV4車種となって計算はピッタリ合う、という算段。

スバル新世代協業体制

スバルが目指すのは、ハイパフォーマンスモデル?

さて、もしレガシィがBEV化されるとして、どんなモデルになるのでしょうか。現在、スバルはアイシンと共同でe-Axleの開発を進めていることは、プレスリリースで発表済み。となると、e-AxleはBluE Nexusの「カタログモデル」ではないはず。e-Axle自体がスバルのオリジナル、ということになります。

じゃぁ、そこまでコストを掛けて開発する理由は、何処にあるのでしょう。一つは、スバルの要求する性能・フィーリングを実現し、「スバル製e-Axle」を実現するため。もう一つ考えるとすれば、BluE Nexusのラインナップにない性能をスバルが要求したため。つまり、スバルはハイパフォーマンスBEVの実現も視野に入れているのではないでしょうか。

スバルは10年程前に、4個モータ搭載のBEVを試作し、テストを実施しています。また、数年前にはニュルブルクリンクでBEVでのタイムアタックを実施するプランを発表しています。これらの情報を総合すれば、スバルはハイパフォーマンスBEVに興味を抱いていると見て間違いありません。

ベーシックなパフォーマンスを持つツーリングワゴン/アウトバックに加え、ハイパフォーマンスセダン/ワゴンを投入。スバルの頂点に君臨するに相応しいパフォーマンスとプレミアムを有する、新世代のレガシィ。それならば、多くのスバルファンも納得するモデルとなることでしょう。もちろん、それなりの価格となるでしょうが。

一旦整理すると、次のようになります。トヨタとのアライアンスモデルは発表済みの3車種。続いては、ダイハツ・スズキの共同開発モデルの供給を受けるのが、軽バン+軽トラ+1車種程度。これにスバルオリジナルのモデルが3車種。ん〜、これでは9車種。じゃぁ、サンバーを丸ごと1車種と数えて8車種か。はたまた、レガシィBEVがワゴン/アウトバックで2車種で、8車種か。しかし、ワゴンだけだと、商業的に辛い。しかし、別ボディは荷が重いから、ワゴンのみか。。。ん〜、どうでしょう。

2022東京オートサロン

ワクワクするスバルを求めるなら、BEVを買え?

野心的なスバルのBEV戦略は、スバルファンにとって朗報でもあります。CAFE規制に対し、何の効力もなかったe-BOXERに対し、S:HEV及びBEVは確実に効果があるのです。これにより、CAFE規制対応で常にいっぱい一杯だったスバルに、初めて余裕が生まれるのです。

スバルはこの余裕分を使って、「燃費の悪い限定車」をリリースすることが可能になります。これまで不可能だったエンジンチューンを伴う魅力的な限定車が次々に設定されるかも知れません。また、CAFE規制対策のために、現行モデルは多少重めの車重設定となっていますが、これも合わせて改善される可能性があります。

スバルは、2025年の富士24時間に於いて、MT仕様のWRXを投入する見込みであることを公表しています。この発表と野心的なBEV戦略は表裏一体のもの。スバルのBEVが売れれば売れるほど、かつての野性味に溢れたスバル車が戻ってくる可能性が高まる、ということになのです。ですから、スバルファンであればある程、水平対向じゃない電動のスバルなんて俺は認めない!なって言っている場合ではなく、寧ろ自ら人柱を志願すべきなのかも知れません。さぁ、皆さんは新たな時代のスバルに、何を期待しますか?

文責:スバルショップ三河安城和泉店 営業:余語

 

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