スバルショップ三河安城の最新情報。スバル史上初の本格PHVデビュー。但し、北米専売。。。| 2018年11月20日更新
ニュース ピックアップ [ クロストレック 最新情報 ]
2024年09月14日 スバル
2024年08月07日 スバル
2024年06月14日 スバル
2024年06月02日 スバル
2024年05月24日 スバル
2024年04月27日 スバル
2024年02月04日 スバル
2023年11月12日 スバル
遂に現れた、北米専売のPHV。その名は「SUBARU CROSSTREK HYBRID」。
先だって、トランスミッションのみひっそりと公開されていたスバル初のPHV。10月19日、遂に正式発表となりました。搭載車種は予想通り、XV(北米名:CROSSTREK)でした。
国内向けe-BOXERがハイブリッドを名乗らないのに対し、こちらはPHVとは言わずにHYBRIDを名乗るようです。ちょっと、ややこしい感じです、トドのつまり。正式名称は「SUBARU CROSSTREK HYBRID」。PHVなのですが、HYBRIDです。。。
PHVシステムは、トヨタとの共同開発。EV航続距離は、27.2km。
トランスミッションはリニアトロニック(電気式無段変速機)を名乗るものの、実態はAISIN AW製のTHS。トヨタが開発した、2モータのHVユニット。これをスバル用にカスタマイズして搭載しています。
注目のEVモードでの航続距離は、17マイル(27.2km)ほど。ちょっと短めですが、AWDであることと、専用車種でないことを勘案すれば、充分と言えるでしょう。
一番重要な情報ですが、このPHVが国内発売されることはありません。このモデルは、カルフォニア州のZEV規制対策のために開発されたもので、スバルの本命HVユニットは3年後を目指して別途開発中なのです。つまり、緊急リリーフに過ぎない、のです。
エンジンは、2L直噴NAユニット。モータは、カムリと同型か。
スバル伝統の完全左右対称パッケージングであるボクサーエンジン+シンメトリカルAWDを核に、トヨタの最新HV技術を組み合わせたこのPHVシステムは、新たに「SUBARU StarDrive Technology」と名付けられています。
最大の特徴は、依然として常時全輪を駆動し続けるドライブトレインにあります。これこそが、スバル最大のこだわりです。「滑った」時だけしか4WDにならない、巷のシステムとは違います。
エンジンはノーマルXVやe-BOXERと共通の、2L直噴NAエンジンを搭載。但し、このユニット、外観からして違いますし、スペックも変更されています。THSとのマッチングに合わせて、仕様変更がなされたものと思われます。
モータ出力は、120ps/202N-mに達します。e-BOXERのの約10倍です。このモータをスペックから調べると、新型カムリから採用された、3NMと共通。ただ、カムリはFFベースですから、ほぼ全面的に新規開発がなされたHVユニットだと思われます。
バッテリとインバータユニットは、リヤ荷室下に収納されているようです。ただ、写真を見る限り、パワーユニットが相当に嵩張るようで、荷室床面が相当嵩上げされて、荷室容量が犠牲になっています。
XVにおける、エンジン比較
モデル名 | XV 2.0i-L EyeSight | XV Advance e-BOXER | CROSSTREK HYBRID | |
パワーユニット概要 | 2.0L 直噴NA | 2.0L 直噴NA リニアトロニック(1モータ) | 2.0L 直噴NA THS(2モータ) | |
エンジン | 最高出力 | 113kW(154ps)/6000rpm | 107kW(145ps)/6000rpm | 102kW(139ps)/5600rpm |
最大トルク | 196N-m(20.0kgf-m)/4000rpm | 188N-m(19.2kgf-m)/4000rpm | 182N-m(18.5kgf-m)/4400rpm | |
モータ | 最高出力 | - | 10kW(13.6ps) | 88kW(120ps) |
最大トルク | - | 65N-m(6.6kgf-m) | 202N-m(20.6kgf-m) |
システム総出力は、150ps程度か。但し、重量増は250kg。
システム重量の増加によって、重量増は約250kgに達するようです。e-BOXERが110kgですから、2倍以上。恐らく、1670kg程度の車両重量となるのでしょう。ただ、他メーカーのPHVと比較する限り、決して飛び抜けて重い、という訳ではないようです。
システム総出力は、150ps程度の模様。モータアシストの威力により、EVモードは最大104km/hまで利用可能で、0-60mphのダッシュは約1秒短縮されています。
タンク容量は50Lのまま存置され、航続距離は480mile(772km)に達します。燃費性能は、米国標準の燃費表示で90MPGe。現行のトヨタ・プリウスPHVが133MPGe、Audi A3 e-tronが86MPGeですので、まぁまぁといったところでしょう。
プラグインのチャージポートは左リヤクォーターにあり、ドアには「PLUG-IN」のロゴが印されています。バッテリはリチウムイオンで、大容量のものが荷室下に搭載されています。インバータユニットは、トヨタに準じたものが搭載されていると思われます。
内外装は、国内仕様のAdvanceと基本的に共通。
インテリアは、基本的に国内仕様のAdvanceと共通。ノーマルのオレンジステッチを廃し、HVイメージを訴求するブルーが各所に用いられています。本革シートは、ネイビー/ライトグレーにブルーステッチを加えたもの。全体的に、明るく涼やかなイメージです。
メータパネルは、PHV化によりタコメータを撤去。エネルギーメータに置き換えられています。センターコンソールは、AVHの代わりに走行モードを変更するPHV専用スイッチが配置されています。
エクステリアも、Advanceと共通。ボディ各部にシルバーの加飾が追加され、ハイグレードなイメージをアピールしています。写真の専用ボディカラー、ラグーンブルー・パールも、これまたAdvanceと共通です。但し、ルーフレールは専用の薄型のものに換装されています。
緊急リリーフのPHVだけど、スバルらしいこだわりに溢れる1台。
実にスバルらしい!と思ったのは、「X-mode」が装備されていること。ZEV規制対応のためのピンチヒッターにも関わらず、ちゃんと悪路走破性を確保しているのは、スバルのこだわりです。様々に世間をお騒がせしているスバルですが、クルマ創りのこだわりだけは微々たる揺らぎもないようです。
そのこだわりは、安全対策にも現れています。250kgの重量増に対応するフレーム強化と、大容量化したバッテリを保護する構造の追加によって、ノーマルモデルと同様の衝突安全性能を確保しています。バッテリ前後にはサポートフレームを廃し、堅固なケースに収納することで、万が一の際にもリークが無いよう万全の対策を施しています。
国内発売は、ありません。
この情報をご覧になって、欲しい!と思った方も多いでしょうが、国内発売される可能性は一切ないようです。実に残念です。
米国でも全州で販売されるのではなく、いくつかの州に限られるようです。そのうえ、スバルが指定した研修を終えたディーラーのみが取扱いを許されるらしく、取扱店は相当限られるものと思われます。PHVユニットは新規開発ですから、取扱いにはかなりの習熟を要するのでしょう。
スバル渾身の本格HVは、3年後を目指して全力で開発が続けられています。新しいこのPHVを知れば知るほど、新HVへの期待が高まります。そのデビューを心待ちにしましょう。