スバルショップ三河安城の最新情報。電動化で、OK?エネルギーを浪費するモータースポーツに、未来はあるのか。| 2022年1月14日更新

 
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2020年01月22日 スバル

「TOKYO AUTO SALON 2020」まとめ

「TOKYO AUTO SALON 2020」まとめ
 

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文責:スバルショップ三河安城 和泉店

お問い合わせ:0566-92-6115

担当:余語

 

かつて、走る実験室と呼ばれたモータースポーツ。今や、広告宣伝の一部に。


かつて、モータースポーツは「走る実験室」と呼ばれ、自動車技術開発を牽引するフィールドとして、その頂点に君臨していました。モータースポーツで勝利を収めることは、紛うことなく技術的勝利と言えたのです。

それは、日産(実質的にはプリンス)が完膚なきまでにトヨタを叩きのめした1960年代の日本グランプリ、ホンダ・RA272が劇的な初優勝を果たした1965年メキシコGPなど、幾つもの事例を挙げることができます。

ところが、オイルショックを境に、大衆の自動車に対する趣向・需要は一変します。ライバルを凌駕する性能よりも、経済性と環境性を求めるようになっていくのです。その結果、乗用車技術とモータースポーツ技術は大きく乖離していきます。それでも、ラジアルタイヤやターボチャージャ、軽量化技術など、1970年代末までは一定の関連性は維持していました。

ただ、1980年代のモータースポーツ技術の急速な高度化が更なる乖離を招きます。構造材は極めて高価な繊維強化プラスチック製となり、ターボ技術の発展によりエンジンは容易に1000psを発揮し、空気力学的効果によって際限なくダウンフォースを獲得するようになったのです。何れの技術も、モータースポーツでしか意味を成さないものでしたから、それらの成果が乗用車技術の発展にもたらしたものは決して多く無かったのです。

両者は、全く似て非なるもの。より安価で、経済性と環境適合性が高く、歩留まりが良いことを志向する乗用車技術に対し、究極的性能を実現するために、歩留まりが悪くとも、コストを度外視して邁進するモータースポーツ技術は、その技術思想からして全く異なるものなのです。

「走る実験室」という言葉は今や死語であり、モータースポーツはそれ単独のエキセントリックな技術フィールドとして追求されているに過ぎません。現代のモータースポーツ関連予算は、技術開発を目的とした研究開発費ではなく、マーケティングを目的とした広告宣伝費から支出されています。「F1と直結する技術」などという文言は、莫大なモータースポーツ予算を正当化するために、マーケティング部門が編み出した「言い訳」に過ぎないのです。

 

性能調整という禁断の果実を手に入れたモータースポーツは、レーシングエンターテイメントへ。


モータースポーツ予算がマーケティング部門から支出されれば、求められる「結果」も変わります。1990年代に至ると、技術的成果はほぼどうでも良く、ブランド価値向上に対する寄与を強く求められます。如何にして勝利したかという技術的プレゼンスよりも、如何にブランドが「印象的に露出」されたかという、スポンサー側の利益が重視されるようになります。

ただ、F1ならいざ知らず、それ以外のカテゴリーを熱心に見るファンは限られています。その中で特に忌み嫌われたのが、2000年代に散見された一方的な独走劇です。レースが始まる前から、誰が勝つか知れている。そんなレースをわざわざ見る人はいないでしょう。2000年代に至ると、モータースポーツは次第に地上波放送枠を失っていきます。

このままでは、ファンも、スポンサーも、エントラントも失ってしまう。絶対の危機感から、モータースポーツは変革を決断します。それが、性能調整という禁断の一手でした。参戦するマシンの性能を強制的に均一化し、どのマシンが勝つか分からないエンターテイメントとして演出したのです。そもそも、ファンは誰かの独走勝利を見るためにサーキットを訪れるのではありません。ファイナルラップまで続く、手に汗握るバトルを期待しているのです。それならば、そうした状況を意図的に作り出せば良いのです。

ただ、それは純粋なスポーツであることを放棄するも同義。人為的に仕組まれた均衡を愉しむエンターテイメントショー。それはモータースポーツというより、レーシングエンターテイメントと呼ぶべきものです。

ただ、性能調整は荒唐無稽な窮余の策ではありません。米国NASCARでは、常に伝統的に行われてきたものなのです。NASCARでは厳密な性能調整が行われ、メーカー毎の性能差は極限まで抑えられています。しかし、F1のような熾烈な技術開発競争はなくとも、熾烈なバトル、毎戦変わる勝者、手に汗握る展開、、、NASCARにはファンが望むすべてが存在します。

この性能調整の導入によって大きな成功を得たのが、日本のSUPER GTです。1994年に全日本GT選手権として産声を挙げると、厳正な性能調整によって混戦を演出。ファンを飽きさせない展開により、多くの支持を得て、好評のままに今に歴史を紡いでいます。

 

敢えてワークスを排除するという試みを成功させた、FIA-GT3。そのキモは、BoPと呼ばれる厳格な性能調整。



今や、多くのカテゴリーで性能調整が行われています。大胆にこれを導入したのが、SUPER GTでもお馴染みのFIA-GT3規定です。GT3はBoPと呼ばれる性能調整を課すことで、素性・スペックの全く異なるGT車両の性能の均整化を実現しています。

GT3は、モータースポーツに興味深い変革をもたらしました。メーカーの直接的関与を一切禁じることで、敢えてプライベータ(要は、ミリオネア)を主役に据えたのです。資金の豊富なミリオネアたちは、太古の昔より自動車レースに興じてきました。馬を飼うことしか出来ない競馬と違って、レースでは自らステアリングを握ることができます。だからこそ、裕福なジュニアたちに大変な人気を集めたのです。

GT3は、それを現代に忠実に再現しました。ニュルブルクリンク24時間、スパ24時間、バサースト1000など、数々の伝統あるイベントでは、GT3をトップカテゴリーに据えています。また、デイトナ24時間やセブリング12時間など、米国の由緒あるイベントに参加することも可能です。GT3マシンが1台あれば、世界各地のレースに参加できるのです。ミリオネアにとって、これ程魅力的なことはないでしょう。しかも、マシンもバラエティに富んでいます。フェラーリ、ポルシェは当然のこと、メルセデスAMGやアウディ、BMW、レクサス等のプレミアムブランドの他、ベントレーやランボルギーニ等も選択可能です。ミリオネアは、BoPによって性能調整されているため、安心して好みのブランドのマシンを入手することができます。

逆に、メーカー側もGT3マシンの製作・販売によって、モータースポーツ部門単独で収益を挙げることが可能になりました。それまで、モータースポーツは常に金食い虫でした。しかし、今やモータースポーツ部門は稼ぎ頭の一つとなっているのです。AMGなどは、その顕著な事例でしょう。顕著な信頼性と確実性を備えたAMG・GTはGT3マシンの中でも大変な人気があり、毎年多くのオーダーを獲得しているのです。

今や、世界各地でGT3クラスによるレースイベントが行われており、モータースポーツに新たな活気をもたらしています。拮抗したレース展開を生み出す性能調整は、ファンの情熱の源泉となる魔法の手段にも思えます。

 

世界選手権に性能調整は相応しいのか?しかし、WEC、MotoGPが相次いで導入し、成功へ導く。


ただ、SUPER GTのような国内選手権ならいざ知らず、伝統ある世界選手権をレーシングエンターテイメント化するのは許されることなのでしょうか。実力のある者が勝つ。その者が圧倒的ならば、圧勝は必然。弱い者がハンデを得るなど、不公平極まりない。そんなニセモノのレースは、世界選手権のあるべき姿ではない。そういう意見は決して少なくありません。

一方で、予算規模が大きい世界選手権こそ、多くのファンの支持が必要です。ファンの支持が、OEMの参戦の根拠となるからです。そのため、F1以外の世界選手権は性能調整の方向へと、明確に方向転換を図っています。

最も極端な事例が、WEC(世界耐久選手権)です。ルマン24時間を頂点に据えるWECでは、トヨタ、ポルシェ、アウディが三つ巴の激しい開発競争を演じていましたが、年間1000億円に達する予算に絶えきれず、アウディ、ポルシェが相次いで撤退。そこで、2021年からBoPを導入した新たな最高峰カテゴリーのスタートを決断します。これを歓迎したOEMは、続々と復帰・新規参戦を決断。現在トヨタが唯一ワークス参戦するWECは、2023年までにプジョー、ポルシェ、アウディ、フェラーリ、キャデラック、アルピーヌが新たに登場。また、米国IMSAにはBMW、ACURAが登場。一気に活況を呈することになります。

一方、2輪の最高峰MotoGPが導入したのが、コンセッション(優遇措置)です。コンセッションは、新規参戦のメイクスや成績が低迷するメイクスのみに適用される特別ルール。対象メイクスは、エンジン開発凍結解除とシーズン中のプライベートテストを許可。ポテンシャル向上を促すことで、性能の均一化を図ります。コンセッション導入を歓迎したKTM、アプリリアは、新たに最高峰クラスに参戦。ものの数年でトップとの差を大きく縮め、早くも優勝争いに絡むなど、大きな成果を残しています。毎戦大混戦となるMotoGPは、世界中でファンを増やし続けており、コンセッションの導入は素晴らしい成果をもたらしています。

成績=開発投資という不文律を打ち破ることで参戦費用の低減を実現する性能調整は、最早モータースポーツに不可欠な存在です。マシンの優劣ではなく、ドライバーやチーム等の人的要素が勝敗を分けるため、ファンはより身近に人間ドラマを感じることができるのです。機械よりも、人。それは、NASCARが長年に渡って育んてきた文化そのものです。逆に言えば、機械の能力差に頼らず、ドライバー・ライダー自身の能力で勝敗が決するのですから、案外こちらの方が本来のスポーツの概念に近付いているのやも知れません。

 

伝統を維持するため、性能調整を拒否してきたF1。予算制限という間接的な性能調整処置を導入。


マン・マシンの総合力で競うという伝統的な基本原則を堅持するため、性能調整を否定してきたF1。しかし、コロナ禍が禁断の一手の導入を急がせたようです。長年に渡ってその是非が議論されてきた予算制限が、遂に施行の時を迎えたのです。

その制限額は、年間1億4500万ドル。莫大な金額にも思えますが、1000億円に達すると言われるトップチームにとっては、天変地異の大激変。ただ、この予算額は小規模チームの年間予算より大きいため、実質的にトップチームにのみ作用する仕組みです。つまり、トップチームのみが開発を制限され、下位チームはこれまで通りの開発を継続できる、という訳です。これは、結果的に性能調整と同様の効能を成すことでしょう。

また、2022年シーズンに向けて車両規定は大幅に変更され、エンジンの開発は実質的に凍結されます。F1では2010年以来、メルセデスとレッドブルの2強のみがタイトルを独占しており、一方的な現状を変えたい、という強い思いも伺うことができます。また、金満に肥大化したF1を、将来に渡って持続可能なサイズへシュリンクする狙いもあるように思われます。

F1とて開発制限を志向するのは、SDGsの潮流と無縁ではありません。ホンダは、2021年を以てF1から撤退する理由として、BEVや自動運転等の次世代技術への注力を挙げています。それは、最早モータースポーツに大金と貴重な人材を費やしている時代ではない、という意見表明でもあります。ただ、ホンダはSUPER GTやIMSAから撤退する訳ではありません。やはり、削減したと言ってもF1の参戦費用は過大であり、性能調整を導入したカテゴリーの方がコストパフォーマンスが高いと判断したのでしょう。

もう一方の雄、メルセデスの判断は対照的です。彼らは、2018年を以てDTMから撤退。さらに、2022年を以てFormula Eからも撤退。ワークス活動はF1だけに絞られることになります。8年に渡ってメイクタイトルを独占するメルセデスにとって、F1は素晴らしいマーケティング効果があります。F1パドックは、今やトップセレブの社交の場。ビリオネアたちのビジネスフィールド。メルセデスやフェラーリ等は、重要顧客をゲストとして積極的にパドックへ招待しています。彼らに特別な経験を提供することで、自らが特別なブランドであることを強烈に認識させるのです。ただ、メルセデスとて、モータースポーツ関連予算の削減を迫られているのは厳然たる事実です。

 

パワーソースを電動化するだけで、モータースポーツは本当に生き残ることができるのか?


モータースポーツは、このまま縮小を強いられるのでしょうか。いつしか、思い出話になってしまうのでしょうか。それは、モータースポーツ自身に問われている深刻な課題です。

自動車産業は、今待ったなしで変革を迫られています。であるならば、モータースポーツに変革が求められていない訳がありません。

遠くない将来、内燃機関の自動車は姿を消すことになるでしょう。そうなれば、OEMは内燃機関を用いるカテゴリーへの関与を打ち切らざるを得ません。GT3のような安価な車両規定を維持するのは不可能となり、コスト増を覚悟でBEVなど新たなパワーソースへの転換を模索することになります。

しかし、ここに大きな疑問が生じます。モータースポーツは、ただ単に使用車両を電動化すれば良いのでしょうか?モータースポーツは間違いなく道楽の一種であり、無駄にエネルギーを浪費し、環境に負荷を与えます。大衆は、地球環境の影響が深刻化する最中にあっても、モータースポーツの存続を許すでしょうか?そんな小手先の取り繕いだけで、モータースポーツの発展があり得るのでしょうか?

企業は好感度が命ですから、潮目が変われば、OEMは掌を返すようにモータースポーツに断絶状を突きつけるはずです。OEMの協力なくしてモータースポーツは存在し得ませんから、断絶状は切腹を申し付けられるも同然です。

つまり、パワーソースを変えただけでは、モータースポーツも取り巻く疑念を払拭することは不可能なのです。電動車両に挿げ替えた処で、単なる延命策に過ぎないということです。何でどのように競い、誰に何を見せるのか。そして、何で社会に貢献するのか。モータースポーツ自身が自らに新たな価値を見出さない限り、モータースポーツに未来はありません。

モータースポーツファンにとっては、受難の時代。モータースポーツが真に支持される存在になるために何ができるのか。ファン一人ひとりが考えていく必要があります。

モータースポーツが活路を見出す唯一の手段は、次世代技術の発展に貢献するという新たな価値を取り戻すこと。つまり、走る実験室という、原点へ立ち返ることです。

 

次世代エネルギー、CASE。。。モータースポーツには、まだまだ貢献できることがある。


自動車産業は、次世代エネルギーへの転換を迫られているにも関わらず、依然としてその「最適解」を示すことはできていません。また、CASEと題される技術革新も、要素技術こそ確立しているものの、新たなる価値を見出すことはできていません。

レーシングカーは毎日徹底した整備が成され、クローズドな環境でのみ走行します。こうした環境は、次世代技術をテストするには、理想的な環境です。もし、次世代技術をコアとするカテゴリーが実現すれば、OEMはライバルへ勝利するべく、技術開発に勤しみ、技術は日進月歩で長足の進歩を果たすことでしょう。それこそが、新時代の走る実験室となるはずです。

例えば、広大な砂漠を疾走するダカール・ラリーで、無人サポートトラックを随伴させるのは、良い一案でしょう。一定の間隔を置いて無人トラックを走らせ、レース中のトラブルに対する補給品を提供すると共に、トラック内に搭載されたロボットが作業補助を行う。OEMは、荒れ地を走行する高速車両に追従するという、極めて難しい自動運転技術を追求することが可能です。その技術は、高速道路での無人隊列走行の実現や、ロボット技術の発展に多大な貢献を果たすことは間違いありません。

一方、次世代駆動方式の最適解を見出すには、ルマン24時間が最適でしょう。OEMはFCV、BEV、PHEV、水素エンジンなどの選択肢の中から、最も軽量で最も効率の高いシステムを志向し、競い合うことになります。24時間で5000km近くを走行し、最高速度は300km/hを超えるルマンでは、システムは極めて厳しい環境に晒されます。また、ピットイン時間は勝敗を左右するため、短時間のエネルギー補給が求められます。そして、勝利したOEMには、最大限の賛辞と技術的プレゼンスが待っています。

F1では、パワーソースの電動化は当然として、ピットロード上での作業をロボット化するのも面白いかも知れません。2021年現在、タイヤ交換作業に要する時間は、最速で1.5秒ほど。当面は、このタイムが目標となるでしょう。ウイングの角度変更等も許可すれば、各チームは様々なアクチュエータやロジックを開発してくるはずです。ここで得られた知見は、工業用ロボット技術の発展に大いに貢献するはずです。

モータースポーツに次世代技術開発という新たな目的を与えれば、OEMは次々に賛意を示すことでしょう。そして、モータースポーツは社会貢献という、全く新たな活路を見出すことになるはずです。

 

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