第39回クラブ・スバリズム開催予告。「東海道新幹線ものがたり〜立役者不在の出発式〜」 [2019年01月11日更新]
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1月20日は、クラブ・スバリズム:東海道新幹線ものがたり第3弾!!
次回1月20日は、東海道新幹線ものがたり第3弾。
悲願成就。1959年4月20日、国鉄総裁十河信二は新丹那トンネルの熱海口で鍬入れ式に望んでいました。明治、大正、昭和と長きに渡り構想されてきた、東海道新幹線。その建設工事が遂に本格始動した瞬間でした。
東京大阪間、総延長515.4km。1948億円という莫大な建設費用を要するこの壮大な計画は、世界銀行から融資を受けてようやく建設に漕ぎ着けたもの。ところが、そこには十河総裁一世一代の「ハッタリ」があったのです。
国鉄技師長島秀雄は、親子二代に渡る悲願であった新幹線実現に向けて、一途邁進。5年という、短期間の工期。課題は山積していました。それでも、国鉄技術陣は一致団結して、世界初の高速鉄道実現に向けて取り組んでいきます。
そして、1964年10月1日。遂に東海道新幹線は開業の日を迎えます。ところが、そこに十河信二も、島秀雄もいませんでした。彼らは、既に国鉄を辞していたのです。。。
東海道新幹線建設という世紀の事業に挑んだ、男たちのものがたり。今回が、遂に最終章です。
クラブ・スバリズム・バックナンバー
スバル・ヒストリー・シリーズ
番外編
クラブ・スバリズムって、何?
クラブ・スバリズムはスバルを中心に、自動車をもっと深く理解することを目的に設立されました。小生が考えたネタに関する原稿を準備し、役に立つ情報をお客さまに学んでいただこう、というスタイルでした。当初は、エンジンオイルやタイヤ、保険など、真面目な内容を中心に据えていたのですが、第6回を終えた頃には早くもネタ切れ。。。と同時にある結論にたどり着きます。
「役に立つハナシほど、つまらないモノはない。」
そこで、スバルの歴史秘話(トリビアに近いネタ)を中心とするようになっていきます。そんな真面目なネタが続いた後、メンバーのお一人がこう仰ったのです。
「スバルは、そろそろ飽きたよね。」
以後、ネタはスバルとはまったく無関係になっていきます。ポルシェ、トヨタ、フェラーリなど、どんどんスバルから離れていきます。そして、ある時こんな話になったのです。
「そろそろ、クルマももう飽きたね。」
今や、自動車をはるか離れ、トンネルや橋梁、鉄道、航空まで。面白ければナンでもOK。次回ネタは、終了後にメンバーの皆さん全員で話し合って決めるスタイルです。つまり、次々回が何になるかは、まったく未定。<その代わり、とにかく深掘りしていくのが信条。これでもか!と言うほど、深く深く掘り下げていきます。
役に立たないムダな知識ばかりが増えていく、そんなクラブですが、参加をご希望の方はいつでも大歓迎。是非とも、一度ご来店ください。
第1回からのクラブ・スバリズム開催テーマ一覧。
2015年4月に第1回を開催して以来、約2年。クラブ・スバリズムも、既に2年半を経過。次回は、もう第28回。これまで、様々なテーマを取り上げてまいりました。以下に、その題目を列挙してみました。スバリズムと銘打ちながらも、自動車史全般に広く関心を持って頂きたいので、テーマはスバルに限っていません。
ですので、自動車にご興味をお持ちの方なら、どなたでもお楽しみ頂けます。(他メーカー車ご所有のメンバーも、他店のお客様もメンバーにいらっしゃいますので、お気兼ねなくご来店下さい。)
※過去の回のテキストは、順次Web上で公開していく予定です。遠方のお客様は、コチラでお楽しみただければと存じます。
第1回「エンジンオイルとそのメンテナンス」
潤滑の原理、エンジンオイルの役割と機能、精製方法や歴史、添加剤の分類。
第2回「タイヤの歴史と発達」
人類の古代史における車輪の発達、ゴムタイヤと空気入りタイヤの発明。
第3回「タイヤの選び方とメンテナンス」
タイヤのグリップの原理、エコタイヤ技術の実態、タイヤメンテナンスの基礎。
第4回「自動車保険のギモン・シツモン」
海上保険の始まりとロイズ、保険の原則、自動車保険の保障や特約について。
中島知久平の生涯を通して、中島飛行機の栄枯盛衰。半田製作所の建設から終焉まで。
中島知久平亡き後、散り散りになった技術者たちの戦後。富士重工業の再合同。
第7回「ポルシェ博士の歩み〜天才技術者の生涯〜」
自動車史上最高の技術者、ポルシェ博士の生涯を追う。VWやアウトウニオンGPカーなど。
第8回「フルブレーキ体験〜もしもの時のために〜」
初にして唯一の実体験講座。砂利路面上でのフルブレーキングでグリップ限界を体感する。
第9回「スバルの歴史 その3〜スバル360の開発 自動車産業への参入〜」
富士重工の自動車開発史。P-1の失敗から360の開発へ。大人4人乗れる軽を目指しての苦闘。
自動運転技術の本来意義とその歴史。スバルの安全技術、ADAからアイサイトへ。
スバルの技術的原点であるスバル1000の開発史。世界初の本格的FF車の開発に挑む。
第12回「西三河自動車産業の成立〜トヨタの歴史 佐吉の生涯〜」
トヨタグループの創始者、豊田佐吉の生涯。豊田紡織の設立からトヨタ自動車の誕生まで。
第13回「西三河自動車産業の成立〜トヨタの歴史 その2 喜一郎の生涯〜」
挙母工場の建設と太平洋戦争。戦後の混乱と労働争議と天才技術者喜一郎の最期。
第14回「乗り心地とは?〜自動車文化と乗り心地〜」
日米欧の道路環境と乗り心地評価の違いを分析。ステア特性と乗り心地評価を学ぶ。
第15回「エンジンの最新技術〜エンジンは今、最期の技術革新を迎える〜」
熱サイクルの原理。熱効率とエントロピー。直噴やVGターボ、排ガス対策、HCCI等々。
第16回「スバルの歴史 その5〜レガシィの開発 混迷からの脱出〜」
技術的低迷期であるレオーネの時代、レガシィの開発へ挑む技術者たちの挑戦。
第17回「スバルFAN MEETING in マキノ高原キャンプ場レポート」
2016年11月5日に開催された、スバル公式ファンミーティングの特派員レポート。
第18回「凄惨な事故の歴史〜技術発達は、尊い犠牲のうえに〜」
鉄道、自動車、航空など日本や世界各地で起きた凄惨な事故の数々。人類が学ぶべき教訓とは。
第19回「スバルの歴史 その6〜インプレッサの誕生 混迷の中に活路を見い出したスバル〜」
水平対向エンジンを継続すべきか否か。スバル社内を二分した激論の末に見い出したものとは?
第20回「スバルの四輪駆動システム〜スバルの個性的メカニズムの根幹に迫る〜」
スバルのAWDシステムの分類と技術的特徴。作動特性と各タイプ別のメリット・デメリット。
第21回「アルシオーネSVXの誕生〜帯に短し襷に長し。混迷ここに極まれり。〜」
ジウジアーロのデザインを愚直に製品化するための技術的難題に挑む。しかし、売れない。。。
第22回「塗装と色〜鮮やかさを競い合うボディカラーの秘密〜」
ボディカラーの技術発達史。ナショナルカラーの歴史。マイカ、メタリック、パールの違い。
第23回「マツダ、ルマン優勝の奇跡〜遥々東洋から来た挑戦者が起こした奇跡〜」
ルマンの歴史とマツダの挑戦。弱小マツダは、完全無欠のメルセデスに如何に勝ったのか。
第24回「エンツォ・フェラーリ〜エンツォの生涯とフェラーリの歴史〜」
謎に満ちたエンツォの生涯とフェラーリの歴史。モータスポーツの栄光の数々に迫る。
第25回「プリンス自動車〜消えるべくして消えた。もう一つの自動車メーカー〜」
スバルの兄弟だったプリンス自動車は、ブリヂストン総帥石橋正二郎に潰された。。。
第26回「プリンス自動車 その2〜日産の伝説、それはすべてプリンスが作った〜」
技術の日産ではなく、技術のプリンスだった。彼らの日本グランプリ挑戦の歴史に迫る。
第27回「サーキット小話〜伝説の生まれる場所。サーキットの数々〜」
鈴鹿サーキット、富士スピードウェイ等々、世界各地のサーキットの解説と歴史の数々。
第28回「トンネル工法〜トンネル掘削の歴史と最先端技術の数々〜」
屈指の難工事である中山トンネル、鍋立山トンネル。そして外環道東京区間、リニアへ。
第29回「最新潜水艦技術〜海深く身を潜める最高機密の塊。その実像とは。〜」
世界最強の潜水艦、シーウルフ級とオハイオ級の技術詳細。相互確証破壊とは何か。
第30回「トラックと鉄道貨物輸送〜なかなか進まない、モーダルシフト〜」
日本の貨物輸送の歴史を辿る。モーダルシフトやダブル連結トラック、自動隊列走行等々。
第31回「東海道新幹線物語〜改軌論争と弾丸列車計画〜」
東海道新幹線建設の裏に隠された、もう一つの幻の新幹線計画とは。その歴史に迫る。
第32回「最新橋梁技術〜街を、風景を彩る、橋梁技術の粋とは。〜」
都市のランドマークとして親しまれる橋梁。その最新技術の真相に迫る。
第33回「商用車ものがたり〜地味な仕事のパートナー〜」
ハイエース、プロボックス、サンバー等々、4ナンバー車の歴史秘話。
第34回「東海道新幹線ものがたり〜線路を枕に討ち死に〜」
国鉄技術陣は世界初の高速鉄道実現に向けて、未知の領域に踏み出す。。。
第35回「ステルス技術〜スカンクワークス奇跡の軌跡〜」
秘密のベールに隠された、米国極秘軍事技術開発の足跡を辿る。
知っているようで知らない航空技術。基礎の基礎からしっかり学ぼう。
第37回「電動機制御の進化〜電気鉄道の進化の歴史を辿る〜」
EV時代を目前に控えた今こそ、温故知新。電気鉄道を通じて、その歴史を学ぶ。
第38回「東海道新幹線ものがたり〜立役者不在の出発式〜」
十河信二、島秀雄、二人が不在のまま行われた出発式。その理由とは。。。